ー本記事は2018年10月23日に公開済みですー
桐のまな板を使ったことありますか?
木製のまな板はたくさんありますが、桐のまな板を初めて手にした時、その軽さに思わず落としそうになりました、スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
桐で食材を切るってなんだか贅沢ですが、やはりそのあたりの優しさはきっと食材にも料理人にもいい影響を与えてくれるのではないでしょうか。
たまたま私たちが住む新潟市のお隣、加茂市というところは昔から桐たんすが有名な土地です。
200年も前から作られており、なんと全国の7割以上が加茂市での製造だそうです。
まさに日本一の桐たんす名産地ですね。
そんな加茂市には、たんすだけじゃなくもっと「桐」の良さを知ってもらいたいという思いから、とてもおしゃれでモダンな桐製品を扱うお店がいくつかあります。
その中のひとつ「桐子モダン」は私たちもよくいくお店なんです。
特に、ここのまな板はおすすめしたい一品なので、ちょっと詳しくまとめてみたいと思います。
【桐子モダン】って?
「桐でエコな優しい暮らし」
というキーワードを掲げて活動している株式会社イシモクさんのインテリアブランドです。
1973年に会社を立ち上げて、1979年にはこのインテリアブランドが創業されました。
伝統工芸である「桐たんす」を現代のライフスタイルに合うようにと変化させ続け、モダンでシンプルなデザインを確立していき、多くの素敵な製品を世に送り出されています。
その素敵な桐のアイテムが所狭しとたくさん並んでいるギャラリー兼ショップが新潟県加茂市にあります。
気軽に立ち寄れる桐のお店
「桐」というと、高級で滅多に触れる事が出来ない特別なものという印象があります。
何と言っても皇室の紋章や神紋にも用いられているという高貴っぷりですから。
そんな庶民にはとても身近な素材とはいえない「桐」に思う存分触れられるお店が【桐子モダン】です。
出典:株式会社イシモク
”加茂の桐たんす”なんて知らなくても、本当に気軽に、カジュアルな服でも全然立ち寄れる感じのお店です。
場所は、
信濃川沿いを、新潟市から三条市に向かうちょうど中間あたりにあります。
我が家は何かと三条市に出向く事が多いので、その途中でよく立ち寄ります。
桐だけじゃなくいろんな雑貨や器がある
入り口を入ってすぐのスペースは、誰でも気軽に立ち寄れる雰囲気作りなのか、高級な桐アイテムというより、陶器や革、木、その他どこの雑貨屋さんにでも置いてあるような日用品が所狭しと並んでいます。
子供が遊べる桐製のおもちゃや遊具などもあって、子供達はすぐに遊び始めますよ。
その奥の広いスペースには大きな家具やインテリア雑貨が、ゆったりとした配置で展示されています。
そこはそこでとても見応えがあり、従来の「桐たんす」のイメージは簡単に払拭されます。
スタッフの方も、堅苦しい重鎮が在中という影は全くなく、気さくで話しかけやすい方ばかりで、お客さんが少ない時などはカフェスペースでお茶を頂けたりしますよ。
このお店の桐の普及活動への貢献は、相当だと思います。
桐子モダンの【まな板】誕生秘話
桐のたんすだけの活動時代に、
「桐を水回りには使えない」
という辛辣なコメントが建築専門の方達から投げかけられ、創業者は痛く怒りを覚えられたそうです。
「桐を何もわかっていない」
と実感した出来事だったのでしょうね。
「どうしたら桐をわかってもらえるのか?」
そう思っていた頃、現場では桐たんす職人や工場スタッフに味噌汁を作って振る舞う習慣があったそうですが、ちょうど手近にまな板がなく、桐の端材を使ってみたらたいそう使い心地が良いことに気づいたとのこと。
- 出し入れが軽くて楽
- 包丁の受けが良く当たりが軽やか
- 使った後もすぐ乾き気持ちがいい
これを見た訪問客から「欲しい」という声が上がってきた事も後押しとなり、
「このまな板が桐の間違った判断を払拭してくれる!」
そう思い立ち、製造販売することになったそうです。
偶然が必然になった瞬間ですね。
桐のまな板の誕生です。
桐のまな板はエコで優しい
まな板を使う現場は、木にとって大変過酷な条件が揃っています。
刃物で叩かれ
常に水で洗われ
それを1日に何度も繰り返されます。
また、木のまな板はすぐにカビが生えて使えなくなったり、傷が付いたり反ったり変色したりしやすいです。
ケアによっては消耗品として扱うしかなく、買い替えの繰り返しになるかもしれません。
しかし、桐子モダンのまな板はとってもエコで長年愛用間違いないんです。
桐のまな板は包丁に優しい
使ってみてそのあたりの優しさに驚かれる方も多いのではないでしょうか。
とにかく軽やかで包丁を包み込むような弾力を感じるのです。
和食の料理人さんは、包丁の切れ味が食材の舌触りや香りにまで影響することを知っているため、ほとんどが木のまな板を使用するといいます。
それくらい他の材質のものと比べて、包丁の刃を傷めにくいのです。
桐のまな板は包丁も長持ちし、さらに料理人の腕の負担も弾力性が軽減してくれるという大変優しいまな板なのです。
意外と簡単な手入れでOK
最近ではその手軽さやケアのしやすさによって、木よりもプラスチックや樹脂製のまな板を使う人も増えています。
- 抗菌仕様
- デザインが豊富
- 柔らかい素材で軽く変形も可能
といった要素が現代にマッチしているともいえます。
もちろん食材やシーンに合わせて使い分ける事も一つの手段ですが、やはり「切る」という所作を最も効率よく支えてくれるのは、昔ながらの木のまな板ではないでしょうか。
お手入れが難しく、すぐダメにしてしまう経験がある方も多いかと思いますが、そこはこの「桐子モダン」のまな板なら心配無用です。
とにかく軽いので洗いやすいし、すぐに乾くので清潔感を保てますね。
さらに桐の持つタンニンやセサミン、タウロニンといった成分が防虫・抗菌効果を発揮してくれるので衛生的に保つことができます。
よく問題になる黒カビもそうそう生えないです。
それでもやはりカビが生えたり、傷んでしまう場合もあるでしょう。
そんな時も心配無用!
なぜなら・・・
桐子モダンのまな板は削り直して長く使える
そうです!買ったまな板を店舗に持ち込めば
2〜7日ですっかり美しく元のように削り直してもらえるんです。
有料でサイズによって300円〜700円はかかりますが、本当に真新しいすべすべのまな板として蘇って帰ってくるので、安いと思います。
桐は柔らかいという特性上、包丁の傷跡が結構目立ちます。
そこが乾ききらないうちに使用を重ねたり、しまい込んでしまったりすると黒カビも生えやすくなってしまいます。
私もそれが気になったので、約4年ぶりくらいに削って蘇らせてもらいました。
やっぱりいいですね、スベスベの桐肌。
少し厚みが薄くなったけど、後4〜5回は削れる事でしょう。
まとめ:桐子モダンの桐のまな板は包丁にも料理人にも優しい
料理好きで台所に立つ時間が多い人なら、まな板にも相当こだわりを持っていらっしゃると思います。
すでに桐のまな板も体験済みかもしれませんが、桐子モダンを使った事がない方は、ぜひ一度この使用感をご自分で体感してみて下さい。
包丁を柔らかく受けとめてくれるので、こちらの気持ちもなんとなく優しくなれる気がしますよ。
サイズや形も様々なものがあり、正方形という珍しい形や小さくてお皿としても使えそうな可愛いものまでいろいろありますよ。
加茂市の桐子モダンにまでは行けないという方、大丈夫です、ネット通販がありますから〜。
あと、日本橋と神戸にも支店があります。明記されていませんが、送料自己負担で削り直しも受け付けて頂けると思います。
そして、この桐の防虫・抗菌効果を最大限に生かした「桐の米びつ」もありますので、合わせてチェックしてみて下さい♪
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。