年末年始はみなさんどこかへ出かけましたか?
我が家は毎年新潟から兵庫県へ向けて出発します、スーです。
本日もお越しいただきありがとうございます。
だいたい4〜5日間の実家滞在になるのですが、行きは、直接実家へ帰るのではなく、途中で1泊するのが常となっています。
その中継地点は、主に福井県か京都府ですね。
今回は京都のアウトドアショップ【ワイルドー1】に行ってみようということで、京都滞在決定です。
それならば、行きますか?【たま木亭】!
京都の愚直な伝説パン屋【たま木亭】の記事第2弾、いってみましょう♪
第1弾はこちら↓↓↓でーす。
【たま木亭】の店主に惚れた我が家の旦那
世にパン屋さんはたくさんあれど、自分が心底「好きだなー」と思えるパン屋さんがあるのって幸せだと思いませんか?
まあ、そのパン屋さんが自宅から350km以上も離れているというのは、やや残念ですが…。
その出会いは偶然もらった1枚のペラいチラシでした。
玉木潤店主の思い その1
これ↑↑↑です。たぶん、旦那がビビビッときた言葉は。
こういう至極シンプルな創造というのを、実直に行うことがやがては大きな実を結び、たくさんの人に笑顔をもたらすのではないかなと、私も思います。
難しいですよね。
人間には欲もあれば、日々の感情の揺れもあります。誘惑や嫉妬、他人との比較やプライド、そんなものだってあるはずです。
しかし、玉木潤さんはこう言います。
「売上を上げるために何かを考えたわけでもなく、日々の製パンを続けていく中で、常にパンのことを考え、『こうしたい、ああしたい』と改良と改善を繰り返していった。
そうしたら、知らぬ間にお客様がたくさん来店するようになりました。」
「今でもオープン当時とやっていることも考えていることも何も変わらず、当たり前のことを当たり前に行い、真摯にパンと向き合い、もっと美味しいパンが作りたいという気持ちで仕事に取り組んでいます。」
これはもう、玉木さんの焼き上げるパン1つ1つに「魂」が入っているといっても過言ではないでしょう。
クチコミで人気が広まったとはいえ、そのパンを食べた人が玉木さんの熱い思いを感じ取らないはずがありません。
それがみんなを笑顔にする「パン」なのです。
玉木潤店主の思い その2
これはパンを生地からこねて焼いた経験のある人にはわかりますよね。焼き立てのあの一瞬を逃さず食べて欲しいという思い。
冷めても美味しいということはもちろんあると思います。
しかし、あの悩殺級焼き立て香パンチはどのタイミングよりも最高にパンを美味しくしているはずなのです。
私がパン屋さんで働いていた一番の理由も「パンが焼けた、あの焼き立ての匂いを嗅ぎながら働けるって最高」と思っていたからです。
焼き立てパンを食べると脳内に幸せホルモンが充満しますよね。そしてみんなが笑顔になる。パンの力はそれです。
「フレッシュなうちにお客様へお渡しできるように、常に焼き上げているのも当たり前の精神からです。自分の仕事に言い訳はできません。
当たり前を継続することは難しいことと考え、徹底して当たり前を続けています。」
かっこいいくらいの”当たり前”の連呼ですよ。
しかし、それくらい自分自身に常に言い聞かせていないと、”当たり前”というのは簡単にスルッとどっかにいっちゃいますからね。
自分の作品を他人に売る、そういう仕事だからこそ常に愚直なまでに当たり前のことを忘れずに意識していたいという思いがあるのかもしれないなと思いました。
玉木潤店主の思い その3
もちろん、「当たり前のことを当たり前にやれ」という指導ありきですが、プラス大事なこととして、自分がお客だったらということを意識しなさいと言われているようです。
これも、経営者として、指導者として、なんとも当たり前のことを言われているんですが、出来てないトップの方が断然多いですよね。
口ではそう言っていても、自分の中にその意識の確立がない場合は、その言葉が従業員の心まで届きません。自分がそれを一番大事にしているからこそ玉木店主の言葉はきちんと職人さん達に響いているのではないでしょうか。
驚いたのは、厨房がとても見やすい作りになっている店内ですが、多くの若い職人さん達と一緒に店主である玉木潤さんも普通に紛れて同じようにパンを作っておられました。
「お客様の立場になった場合、お客様から見える中(厨房)がどのように映っているかを意識すること。
言うことは簡単だけど、それを貫いて行動するのはすごいエネルギーを使うことだと思う。
そうじゃないとすぐにモチベーションや技術が下がってしまう。ただ、そう思っていてもなかなか維持すること自体が難しい。
だからこそ、何回も何回も繰り返し従業員には言い続けています。」
真剣勝負ですね。
玉木潤店主の思い その4
玉木店主は普段は出不精なのだそうです。だから…というわけではないでしょうけれど、外へは出ずに、あの宇治の一角だけでパンを焼き続けていかれるのかもしれません。
これだけ有名になり、誰もが美味しいと唸るパン屋さんですから、いろんなオファーや提案があったことでしょう。
しかし、そのすべてを愚直なまでに断っておられるそうです。
「多店舗展開は基本的にしないし、催事にも出ません。なぜなら、自分の作るパンは自分がいて、自分が生地などを管理し、自ら取り組んでいるからこそ『たま木亭のパン』。
同じクオリティの商品を出すには無理があるので。
もともと出不精なのであまり外へ出て行くのは好きではありませんし、当然のことながら百貨店からの出店依頼や催事の話にも一切乗らず、自分の店で焼き続けるのも当たり前の精神です。」
もし自分がこういうものづくりを生業にしている身だったとして…、
「高島屋に出店しませんか?」
「ぜひ!」
って言ってしまいそうな気がしないでもないなぁ…。
もしかしたら、それは本当の自分の気持ちではないかもしれないけれど、心に少しでも隙間があれば、そこににゅるっと甘い誘惑というものがいとも簡単に入り込んでくるのでしょうね。
そうならないために、玉木店主のように愚直なまでに「当たり前」の精神を日々叩き込んでいるということが大事なのかもしれません。
店主おすすめのパンは?
では、そんなブレない軸を持ちパンをこよなく愛する玉木店主がおすすめするパンとは何なのでしょうか?
食パン・バゲット
やはりね、そうですよね。
パン生地本来の味を堪能できるシンプルな食パンとバゲットです。
玉木店主もおすすめされています。
素材には、店主がこだわり抜いたものを使用されていて、不自然に加工されたものなどはパン自体を台無しにしてしまうとの考えから排除されています。
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インスタにも食パンの画が少ないような気がしました。
常連さんやお得意さんがほとんど食パンを買っちゃうのかな?
予約必須です。
バゲットは結構たくさんあったし、常時きれないように焼かれているのかもしれないですね。
パンシュー
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1つだけ散歩に持って行くなら?という問いに玉木店主が返した答えが、この「パンシュー」だそうです。
ジャガイモと角切りベーコンをパセリを効かせてふんだんに詰め込んだ1品。
インパクトは生かしつつ、味の調和を考えながら作られたそうです。
店主自身が「このくらい入っていたら嬉しい」と思えるほど具材はたっぷりと入れるそうなので、一口で大満足の食べ応えかもしれませんね。
クニャーネ
これが、クリーム後入れのクリームコロネです。
ザクザクというより、「パリンパリン」と砕ける固さの生地に新鮮なカスタードクリームが注入されます。
玉木店主はこのパンを「ガラス質の食感」と表現されています。
多少時間をおいてもその食感は失われないそうですよ。ぜひこの店でしか味わえないクニャーネを堪能してみて下さい。
我が家おすすめのパンは?
一方、訪問2回という、情報量の圧倒的少なさのなか、我が家が美味しいな〜と思うパンはどれか?
気になる人も全然興味がない人も、見てみましょう♪
バゲット
甘い香りと小麦の旨みがしっかりと味わえるのが、このバゲットではないでしょうか。
思い切って2本買ましたが、全然思い切れてなかったですね…。
食べやすくて美味しかったです。
しばらく家に帰らないし、あまりたくさん買ってもなぁと思いましたが、季節がら結構日持ちすると思われるので、もっと買っておけばよかった〜。
硬くなっても蒸したりフレンチトーストにしたりすれば全然いけますよ。
カスクルート
このハムとチーズの組み合わせは最強ですね。
たいていはナチュラルチーズを使うところをカマンベールチーズを使うという贅沢ぶり。
さらにハムは進物用の黒豚のハムだそうで、見た目のシンプルさとは裏腹に結構な豪華タッグなのです。
パンはバゲットではなくロデヴという柔らかめのパンを使用されており、とても食べやすいサンドイッチです。
滋味深い味が癖になる、行ったら必ず買いたくなるパンです。
クリームクロワッサン
見た目がもう誘ってますよね、誰もが手を伸ばしてしまいそうなこの完璧な仕上がり。
クロワッサンの質感とクリームの色気がなんとも言えないマッチングとなっております。
あっさりとしたカスタードクリームに、サクサクのクロワッサン。クドくなりがちなパンですが、全然そんなことありません。
どちらもお互いを引き立てるような存在感で、このボリュームですが1人でペロリと食べられそうです。
カロリーは高いのだろうなと分かっていても、つい買ってしまう1品です。
まとめ
パン屋さんでの勤務経験があるだけに、たま木亭で働いたらどんな感じなんだろうと考えずにはいられません。
いろんなことを学べそうだし、毎日本物のパンの香りを嗅いで過ごせるんだなぁ。
「将来の夢はパン屋さんで働くこと」
と堂々と宣言している長女ですが、やはりこの確立されたいい緊張感漂うパン屋さんのすごみに圧倒されたようで、
「こんなお店で働いたら?」
「嫌だ!」
即答でした…。
しかし、私は密かに長女とともに京都移住もありかなと、思ったのであります。
たま木亭で働いてもらいながらね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。