ー本記事は2019年2月14日に公開済みですー
私たちという存在は、細菌や微生物の集合体、つまりつぶつぶなものが集まった寄せ集めみたいなもんなのかもしれません。
偉そうに、健康とか人生とか命とか感性とか運命とか愛とか、
いろんなことをいろんな人が言ってますが、結局あなたもつぶつぶでできてますよ、私もね、スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
腸内に住み着く菌の群生がめっちゃ働いてるっていうことは、ほぼみんなが周知の事実となりましたが、腸だけではないのです。
腸内、腸内いうてますけど、鼻にも喉にも皮膚にも子宮にも膣にも、菌群のフローラがあるんです。
これまでは、それらの箇所で炎症などが起きた場合、ほとんどが外部からの感染が原因であると認識されていました。
しかし、ウィルス感染でない限り、それはほぼフローラの不機嫌によるものであるとしたら?
なんだか面白くないですか?
今回は、その中でもあまり公の話題にのぼらない『膣フローラ』の働きを取り上げたいと思います。
男性諸君も母親の膣フローラの恩恵を受けているはずですから、よーく心して読んでみて下さい♪
膣内フローラって?
腸内には乳酸菌がいる、そうですね。
では、膣内には乳酸菌がいる?
はい、そうなんです。
膣も乳酸菌によって健康を保たれているんです。
新たな命を絶対的に守る強酸性エリア
ご存知の通り、膣や産道、子宮という場所は、新たに誕生する生命と密接に関わるとても大事なところですね。
ここは本当に意識を集中して守らなければいけないと思います。
同じことを細菌や微生物たちも思っているのでしょう、ここはどんな有害な細菌も寄せ付けないように重点的に守っているのです。
どなたが?
それは、あなた、乳酸菌様でしょう!
他の箇所には1000とか2000とかの細菌種が存在しているのに比べて、膣内には選りすぐられたごく少数の細菌しか存在しません。
その細菌の膜の50%がたった一つの細菌種からできているのです。
それこそが乳酸菌です。
乳酸菌の代謝活動により乳酸がたくさん放出され、膣内から産道にかけては常に「酸性」に保たれているのです。
そのおかげで余計なバイ菌をシャットアウトしてくれているんですね。
いろんな影響を受けやすいところ
外部からの感染は、乳酸菌が優位に働いてくれている状態ではなんの心配もないのです。
しかし、怖いのはその意思を持つ菌群たちのご機嫌がナナメになってしまったときなのです。
通常、善玉菌である乳酸菌の中の【デーデルライン桿菌】がブドウ糖を乳酸に分解して、膣内をpH3.5~4.5の酸性に保ってくれています。
そのおかげで悪玉菌や日和見菌はおとなしくしているんですね。
しかし、【デーデルライン桿菌】はホルモンバランスの影響を受けやすいのです。
ちょっとしたストレスや生活習慣の乱れなどを感じ取るとたちまち働きが弱くなり、ブドウ糖を分解するスピードが落ちてしまいます。
そうすると、ブドウ糖が大好きな悪玉菌や、普段はおとなしい日和見菌の【カンジダ菌】までもがしゃしゃり出てきて膣に炎症を起こしたりするのです。
赤ちゃんがこの世で最初に出会うのは膣内細菌群
お母さんのお腹の中で命を育む赤ちゃん、その赤ちゃんがこの世に生まれ出てくる際に一番最初に出会うのがこの膣内フローラの菌なのです。
言うまでもありませんが、お母さんのお腹の中は完璧な無菌状態です。
羊膜と子宮に包まれ、その子宮はしっかりと血栓でフタをされた状態なのです。
しかし、一度そのフタが開くやいなや一気に細菌の侵入が始まるのです。
赤ちゃんがこの世で最初に出会うのはお母さんではなく、お母さんのお腹の出口に住む細菌、膣内フローラなのですね。
神秘ですね。
きっと細菌たちは「ようこそ〜」「これからよろしくね〜」なんて言いながら、赤ちゃんの体を優しく包み込んでくれていることでしょう。
https://thee-suzukin.com/nyusankin/post-5322/
膣内フローラが乱れる原因は?
膣がそんな場所だったとはね、お父さんもびっくりですね。
常に「酸性」に保たれるように細菌群たちが働いてくれているのはわかりました。
ということは、わかりやすく言うと「中性」や「アルカリ性」に傾くとそのバランスが崩れてしまうということです。
では、どんな要因で膣内フローラが乱れるのでしょうか?
『アルカリ性』の石鹸などで洗い過ぎたとき
【膣】そこはどうしてもデリケートゾーン扱いをされてしまいますよね。
腸内フローラについてはよく語られますが、膣内フローラについては大々的に演目を掲げて講演会をすることは稀ではないでしょうか。
最近ではそれでも昔よりは浸透してきていて、出産経験がある方なんかは一度は産道の菌について聞いたことがあるかもしれませんね。
しかし、お股を石鹸で洗っていない人はどれくらいいるでしょう?
話を聞いて理解したつもりでも、今まで石鹸で洗うのが普通だった人が、そう簡単にやめることはできません。
石鹸で洗うことによって、膣内フローラが酸性からアルカリ性に傾くかもしれないとしても…。
膣にアルカリ性を近づけるということは、善玉菌である乳酸菌などの活動を阻止することにほかなりません。
まったく洗うな、とは思いませんが、膣内まで入念に洗うことは愚行かもしれませんね。
臭いが気になるのであれば通気性をよくする方が先決です。
【カンジダ菌】は温かく湿気があるところを好むので、お股を蒸れた状態にしないということが大事かもしれませんね。
ふんどし↓↓↓、おすすめですよ♪
ホルモンバランスの影響を受けたとき
先ほども出てきましたが、膣内フローラはホルモンバランス、特に女性ホルモンの影響を強く受けます。
月経時、妊娠中には女性ホルモンが乱れがちなので、カンジダ菌が優位になることも珍しくありません。
生まれた直後は、母親の女性ホルモンの影響を強く受けるので、膣内pHは低く酸性に保たれます。
生後1ヶ月を過ぎて8歳くらいまでは、女性ホルモンの分泌が少ないため、pHは中性からアルカリ性に近くなります。まぁ、免疫力も高い時期ですし、膣内が何かに犯される可能性も少ないかもしれませんね。
思春期を迎え生理が始まるころ、女性ホルモンの分泌が増え、再び乳酸菌の働きが活発になります。pHも酸性に保たれますね。これ以降は女性ホルモンの量ではなく、そのバランスの乱れが影響を及ぼしてきます。
更年期になると、女性ホルモンの分泌量が徐々に減少していき、乳酸菌の減少とともに膣内pHがアルカリ性に近くなっていきます。更年期に膣周辺のトラブルが増えるのはこのためですね。
糖分を摂り過ぎたとき
糖分を分解して乳酸を作り出してくれている乳酸菌ですが、その活動が追いつかない量の糖分が体内に送り込まれてきたら?
日和見菌である【カンジダ菌】の出番ですね。
出てくるんじゃないですか〜、大好物めがけて。
砂糖はもちろんですが、穀物や果物、アルコールやジュースなども原因となり得ます。
また、【カンジダ菌】は【イースト菌】の一種なので、それを含むパンなどが好きでよく食べる人はカンジダ症になりやすいと言えます。
しかも、カンジダ菌の増殖スピードはとても早いと言われています。
お股が痒いなと思ったら、怪しいと思える食品を極力控えてみるといいかもしれませんね。
回復したらまたほどほどに食べて大丈夫でしょう。
抗生物質に侵されたとき
何かのウィルスに感染してしまったとき、つい抗生物質に頼ってしまうことありますよね。
もちろん、命に関わるような感染症には抗生剤を投与することも正しい判断でしょう。
しかし、そのデメリットとして、
のです。
さらに、
というから怖いですね〜。
抗生剤を使うという状況の時は、体力も落ち、抵抗力がなく弱っています。当然気持ちも萎えているので、この状況から抜け出せるのなら…と手を出してしまうのもわかります。
しかし、その病状が回復して何日か経ったある日、ふと
「あれ、お股がやたら痒いなぁ」
と感じることがあるかもしれないということは、頭に入れておきましょうね。
まとめ:腸内フローラと同じくらい大事な膣内フローラを意識しよう!
世界中の女性の4人に3人は、カンジダ症を含む何らかの膣トラブルを経験するといわれています。
確かに、これだけ毎日糖分を摂取するのが当たり前の状況では、カンジダ菌天国になるのもうなずけますね。
しかも、体内の細菌たちには意識のようなものがある、からかどうかはわかりませんが、体内でカンジダ菌が優勢になっている兆候は、
「もっと糖質を摂りたい」「もっと糖分を送り込めー!」
という過剰欲求となって表れるといいます。
この兆候をいち早くキャッチし、すぐに対策することが何よりも大切ですね。
炎症が現れてからでは遅いのです。
糖質、特にパンにはイースト菌も砂糖も穀物も入っていますから、できるだけ常食せずたまの楽しみにして、あとは善玉菌をできるだけ多く摂取することを心がけましょう。
結局、たどり着いたところは、またまた乳酸菌でしたね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
スポンサーリンク
こちらの著書↑↑↑を参考にしました。
これは必読ですよ!超おすすめ!