新潟市という地方都市、私は住んで17年になりますが、好きですよ。
好きですが、あれがないこれもない、もちろんあります。
そんなことは当たり前だし、気にもしてなかったけど、今年の夏に初めて口にした一蘭のとんこつラーメン…。
これは新潟に来てほしい、と切実に思いました。
スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
新潟には美味しいお米とお酒、広い道路と広い空、優しい新潟男と逞しい新潟女子、素晴らしいものが安定しています。
新潟にないなら、行けばいい。
だけども、一蘭は来てほしい。どないやねん。
それくらい私の中の常識がぐらついた一蘭のラーメンについて、まだ1回しか食べたことのない私がレビューしてみるという、不安定企画です。
一蘭を食べたことがある人もない人も、ちょっと覗いていってくださいね。
一蘭ってどんなラーメン屋?
健康系と見せかけて、小麦・脂・肉の三拍子揃ったラーメンについてのレビューを何気にコツコツ積み上げている私ですが…、
とんこつラーメンは滅多に食べません。まず新潟にほぼないからっていうのもあるけど。
地元兵庫で、とっても美味しい穴場的長浜ラーメン屋さんは好きで行っていましたが、その後他の関西県のとんこつラーメン屋さんで、とんこつの臭みと脂っぽさの洗礼を受けた・・・、というのが主な原因です。
さらに、新潟にはとんこつ以外で美味しいラーメン屋さんがたくさんあるのです。
「一蘭?そんなに美味しいの?あんまり興味がわかないね〜」
とほざいていた口が、
「ちょっとー!なんで新潟に一蘭ないんよ!来て来て一蘭!」
とほざくんですから、他人の言うことなんて真剣に聞いていたらダメですね。
新潟にはないけど、私たちがハマってしまった一蘭のとんこつラーメンとは一体どんなものなの?
九州・福岡発祥の天然とんこつラーメン専門店
私が一蘭を認識した最初は、テレビでの特集か何かだったと思います。
福岡発祥のとんこつラーメン屋が東京かどこかに進出した!みたいな。それであの仕切りありの箱状態カウンターで、味に集中して一人で食べるラーメン、美味しいのか?
という印象でした。
そこから、続々と有名人や著名人、当時のスーパースターなどの来店情報などを耳にするようになり、他のラーメン屋とは一線を画す方針が見え見えで、なんだかな〜と思っていました。当時からひねくれ小僧ですね…。
改めて発祥について簡単にまとめると、
- 1960年、福岡にて屋台スタイルで「双葉ラーメン」として創業。
- 唐辛子ベースの赤いタレ(秘伝のタレ)を中央に浮かべて提供する点は現在と共通。
- 1966年、小郡市に移転し「一蘭」と改名。ごく少人数の常連客だけを対象にした会員制の営業としては日本初。
- 1993年、那の川日赤通り点の開業以降「味集中カウンター」方式、記入オーダーシステムが導入。
- 営業形態は全国チェーン化し、マーケティング志向が強まっていく。
- レシピやタレは創業時からの特色を守りつつ、より分かりやすい品質表示や無添加への取り組みも。
現在も本社は福岡市博多区にあり地元に腰を据えて博多ラーメンの伝統を守りつつ、全国へ発信していくために独自の改良を加えながら、一蘭たらしめる“臭みがないクリーミーなとんこつ”スープを完成させました。
一蘭の全国店舗展開
90年代にチェーン展開を開始後、2025年時点で、国内82店舗・海外8店舗という規模にいたっています。
海外にまでいっちゃってたんですね…。国内47都道府県すべてには展開されていないですが、これからの動きに注目したいところです。
「ラーメン王国」と呼ばれている新潟ですが、そんな新潟県に一蘭が来ないのも、なんとなーくわかる気がします。
とんこつラーメン需要がそこまで目立たないんですよ、たぶん。
流行に敏感な若者には響くかもしれませんが、一蘭はどちらかというとお安くはないラーメン。若者だけに響いても店舗として成立するのかどうか、慎重になりますよね。
うちの義母なんて、とんこつラーメン全く興味がない様子ですわ。
しかし、今やNY・香港・台湾にまで進出している一蘭さん、日本海側の王国にもぜひおいでくださいまし。
一蘭の特徴とシステム

一蘭は、そのこだわりのとんこつスープだけじゃなく、顧客がラーメンの味だけに没頭できる環境を創り上げ、それを徹底しているところが注目を浴びています。
他の顧客のみならず、店員さんとさえ顔を合わせずオーダーでき、誰にも見知られずただ美味しくラーメンを食べられる、これは芸能人などがプライベートで訪れたくなるのも頷けますね。
味に集中できる一連の独自システム
- 味集中カウンター:席は一人ずつ仕切られ、前後左右に壁・すだれがあり、他人や厨房が視界に入らない状態でラーメンに集中できる物理的空間
- オーダーシート:ラーメンの味・麺の硬さ・タレの量などを細かく指定できる記入式オーダーで、自分の好みを手書き注文可能
- 替え玉注文システム:替え玉は専用プレートで無言注文。置くだけで注文が通り、店員と会話不要。
入店時に発券機で券を購入し、席に着いてからオーダーシートに記入するので、下手したら店員さんと言葉を交わすことなく店を出ることも可能かもしれません。
それくらい接客は最低限に絞られているので、効率は最強ですし、おひとりさまや外国人の方も不安なく利用できますね。
私が行ったところには、「お帰りの際も挨拶など無用です」的な張り紙がありましたから…。
そこまでの徹底ぶりは清々しさすら感じますね。
一蘭はカウンターのみ?テーブル席もある?
ここまで徹底して一人で味を堪能するシステムが確立されていると、家族や友達と一緒に食べたい時は我慢するしかないのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。
実際に私も家族5人で一蘭さんを堪能できました。
一蘭は、店舗によって
- 仕切り壁が可動式
- 2人用・4人用の個室席あり
- カウンターとは別空間にテーブル席もある
ですので、味集中されている方に配慮しながら、ゆっくりと家族で一蘭のとんこつラーメンが味わえるのです。
実際に食べてみた一蘭レビュー
私たちが行った一蘭は、東京の端っこにあるファミリーも安心の広々店舗でした。

駐車場22台というとても心強い立地で、テーブル席もカウンター席と同じくらい設置されている店舗です。
東京のくくりにはなっていますが、ほぼ埼玉です…、なので店舗検索の際に埼玉で探してしまうとヒットしないという落とし穴があるので注意してくださいね。
天然とんこつラーメンのスープの味は?
とんこつラーメン=臭みが・・・と思っている人もきっと余裕でいけます。
臭み?どこどこ?って感じで、ほぼありません。
「とんこつラーメンを世界一研究する会社」ですよ、そんな会社が提供するとんこつラーメンが美味しくないわけないですよね。
一蘭のとんこつスープは、100%豚の骨から抽出した天然とんこつスープです。単に豚の骨を煮出しただけでは臭みが出てしまいます。一蘭では、高度な技術を要する特殊製法で、余分なアクを時間をかけて丁寧に取り除いています。そうすることで、とんこつの旨味をそのまま残し、臭みのないとんこつスープをつくり出すことができています。
引用:一蘭公式サイト
しかし、もちろん「美味しい」という感性は主観です。
我が家のアラフィフ男女2名・思春期真っ只中の中学女子2名・まだあどけない小4女子1名、全員一致で「美味しい!また食べたい!」だっというデータをここに置いておきます。
麺は?好みにカスタムできる?
元々細麺が好きな私は、一蘭の麺に超期待してました。
これだけ多くの管理体制のもと品質管理した天然とんこつスープですので、店舗での調理時にはどんぶりにスープを注いでから30秒以内に麺を入れることを厳守し、スープと麺の品質を保っております。
引用:一蘭公式サイト
スルスルーっと喉越しが良くて博多ラーメンらしい軽やかさがあり、とっても好きな麺でした。
オーダーシートにて麺の硬さが5段階から選べるのもまた、より好みに近づけることができる素晴らしいシステムですね。
一蘭さんおすすめの「基本」でもいいですし、博多っぽさを強調したいなら「かため」「超かた」もいいと思います。
小さいお子さんは「超やわ」も選べるし安心ではないしょうか。
ちなみに私は「かため」にしました。
秘伝の赤いタレはどう?
はい、いいです、めっちゃいいです。食レポやめろ…。
「赤い秘伝のタレ」なし・1/2・基本・2倍・( )倍、選べますよー。
この赤いタレが味噌なのか何なのか、詳しくは不明ですが、新潟や近県でも「辛味噌」という赤い味噌ダレが乗っけてあるラーメンが有名で人気です。
こちらはとんこつではなく透明感のあるスープなのですが、辛味噌の本家と言われているのは山形県の「龍上海」さんです。実は密かに行ったことがあります、めっちゃ並んでましたが。
その系譜なのかパクリなのか新潟にも何店舗か、「辛味噌」の丸いかたまりが中央にのっかているラーメンがあるんです。
ちょっとそれの感じで想像していましたが、一蘭の赤いタレは全く別物ですね。当たり前ですが。
もちろん辛いのですが、とんこつの濃厚さを引き締めるような酸味と旨みを感じました。
少しずつスープに溶かすと徐々に味変していって最後まで飽きずに楽しめます。
ただ、小学4年生にはまだ受け入れられませんでしたね…。辛くてね。
『元祖赤い秘伝のたれ』は一蘭が発祥です。ラーメンに胡椒が一般的であった創業当時より、一蘭では唐辛子をベースにした『赤い秘伝のたれ』をラーメンの真ん中にのせて提供してきました。独自にブレンドした唐辛子を基本に数十種類の材料を調合し、何昼夜も寝かせ熟成させております。そうすることで、単なる辛さだけではなく様々な旨味が口の中に広がり、より一層ラーメンが奥深い味になります。
引用:一蘭公式サイト
一蘭は子連れファミリーでも安心して楽しめる!

一蘭はおひとり様堪能なイメージが強いため、ファミリーや友人同士では入店しづらい、という不安がどうしてもつきまといます。
しかし、それも難なく払拭!
先述しました通り、店舗にはよりますがおひとりさま以外でもちゃんと楽しめます。
さらに小さいお子様にとってはウェルカムなサービスがあるのです!
親子連れで来店されたお客さまがお子さまにラーメンを取り分けている姿をよく目にしますが、取り分けている間にスープが冷めてしまったり、麺がのびてしまったりして、最高の状態で味わっていただけないことに歯がゆさがありました。「お子様ラーメン」の無料提供は、「すべてのお客さまに最高の状態でラーメンを食べていただきたい」という思いからスタートしたものです。
なんと、小学6年生までのお子様、大人1人につき5人まで「お子様ラーメン」無料!!
このお子様ラーメンがしょぼかったり子供騙しだったら何にもなりませんが、もちろんそんなことはなく、
- まず一蘭公式アプリより会員登録をして『麺バー』になることが必須条件です
- ラーメンの量は半分でお子様用どんぶりにて提供
- 「赤い秘伝のタレ」トッピングはなし
- 「お子様ラーメンオーダー用紙」にて大人と同様にカスタム可能
という無料とは思えない細やかなサービスなのです。
もちろん我が家の小4もこのサービスを利用させていただきました。隣のテーブルでは3人のお子様が利用されてました。
ただ、率直な感想としては、お子様もきっと大人の量を食べたくなる・・・よね、ってオチです(笑)
普段から大人のラーメンを取り分けているくらいのお子さんなら大満足でしょうけれど、4年生以降の高学年に半量一蘭は罪かもしれません・・・美味しすぎるからね。
実際、うちの小4さんはプラス半替玉いっても物足りず、私たちの替玉からも麺をくすねていました。
ま、そんな食べ方をしても無料ベースなので大変ありがたいです。
一蘭が「中毒性あり」と言われる理由
一蘭に、一度行ったら、また行きたい。
そんなことを呟きたくなる魅力的なラーメン屋さん。
私たちは埼玉の遊園地に行った際、たまたま寄ったのが一蘭さんでしたが、その後宿泊のホテルに帰っても、次の日の東京散策でも「一蘭また行きたいなー」を何度呟いたことか。
中毒性があるって、ある種味覚を麻痺させられて過剰に旨味を求める舌になっているのとは違って、もっとほんわかした沼です。
極められた味の安定感
私たちがたまたま寄った店舗が美味しかった、ではないのです。
一蘭は全国どの店舗に行っても、味がブレないような施策をされており絶対的な安心感があるのです。
一蘭では、スープの味・品質を守るために時間毎に温度管理や濃度管理も徹底しておこなっております。
出来上がったスープは、濃度、味、香りなどを職人の確かな味覚と、濃度計などの数値も合わせて確認いたします。万が一、どれか一つでも規格外の場合は最初から作り直します。最終的に一杯一杯スープの成分が完全に均一になるよう調整いたします。
引用:一蘭公式サイト
これまでも、お気に入りの店のチェーン店に行ったことがありますが、味のブレや個性は仕方ないと思っていました。
極められた味を、いつでもどこでも安定して提供できるラーメン屋さんとは、それだけで価値が大きく人を惹きつける魅力になり得るのだと思いました。
自分好みにカスタマイズできる楽しさ
一蘭さんは基本選ぶメニューがないです。
というか、ラーメンは一種類のみです。
はい、もうお分かりですよね、「天然とんこつラーメン」一択です。※一部店舗には数種類のとんこつラーメンのバリエーションがあるみたいです。
なのに、また行きたいと思わせる大きな要因の一つは、先ほどの“変わらない味”と、それとは対照的な“変えられる味”ではないでしょうか。
辛さ・濃さ・麺の硬さ・ネギやニンニクの量・秘伝のタレの量などを自分好みに変えられるところもまた、人を掴んで離さないシステムですよね。
次に行ったらこうしよう、余裕がある時はトッピングで贅沢しよう、と「マイ一蘭」を創り上げる楽しさにハマる人も少なくないはずです。
一蘭でしかできない特別な体験
とにかく他人の存在を感じなくて楽、マイ一蘭作りのワクワク感、ラーメンがスッと出てくる瞬間、仕切りによる味集中・・・。
一蘭は、“ラーメンを食べる”を超えて、“ラーメンを体験する”を提供してくれているのだと思います。
一蘭に、一度行ったら、また行きたい。しつこいけども。
まんまとその一蘭沼にハマった我が家のみんなは、あれから1か月以上経つ今でも「また一蘭行きたいねー」とよく呟いています。
まとめ:新潟にはないけど一蘭に行くならハマる覚悟で!
新潟から一番近い一蘭さんは、群馬か宮城の店舗でしょうね。
それでもぷらっと行ける距離では・・・ないか…。
いっそのこと、福岡にある『一蘭の森 糸島』に行って工場見学しながら思いっきり一蘭ラーメンを堪能しようかしら、と思えるほどに確立された安心の美味さがあるんです。
素敵な出会いによって、とんこつラーメンはちょっと臭くて脂っこい、というイメージは今のところうちの子どもたちには無縁かと。
新潟にもし一蘭さんが来たら、言わずもがなですね!
可能性を信じて気長に待ちましょうかね〜。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。