ー本記事は2019年3月17日に公開済みですー
雑穀が体にいいのは、もう十分皆さんの知るところとなっています。
私の記憶では、「ファンケルの混ぜ込む雑穀」みたいなやつ、がハシリではなかったと思います。
ご飯に混ぜて炊くと栄養価がアップする、的なうたい文句でしたかね。
それもね、間違いではないでしょうけれど、なんか根本的なものが変わってない気がするんです、スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
白ごはんばかり食べることに罪悪感を覚えて、白くないご飯にしていることで満足してはいませんか?
雑穀というのは、単に白ごはんに色を付けるだけの飾りではありません。
その一粒一粒が生命力に満ち溢れた天然のサプリメントのようなものです。
すでに知っているという人は、雑穀生活を楽しんで元気な毎日を過ごしておられることでしょう。
おすすめの食べ方はこちら↓↓↓です。
しかし、食卓に雑穀が頻繁に登場する家庭はどれくらいでしょうか。
玄米や野菜や海藻などは、気を使ってきちんと毎日意識して摂っているかもしれません。
そして、その気を使って頑張ってやっていることが実は自分を追い込んでいたり、あまり効果を得られていなかったりするかもしれませんよね。
だって、「楽しい・美味しい・元気」という肝心な要素が抜け落ちているかもしれませんから。
「雑穀」とひとくくりにしてしまわないで、もっとひとつひとつにスポットライトを当ててじっくりと知ることを始めてみませんか?
雑穀のなかまをご紹介
雑穀は米や小麦などと同じ穀物のなかまです。でんぷん質を主体とする植物の種子を食用とするものですね。まさに植物の命を頂いているということです。
では、穀物には他にどんな分類があるでしょうか。
主穀
食糧の中心部分を占めている穀物、その中でも特に生産量が多く「主食」として扱われることの多い、イネ、ムギ類、トウモロコシを主穀と呼んでいます。
おおまかには、それ以外の穀物を雑穀ということもありますが、雑穀の中に入れるか入れないか意見が分かれている穀物もあります。
やや曖昧ですね。
雑穀
狭義では、米以外のイネ科の穀物を、主に雑穀(millet)と呼んでいます。
そして、日本では、主穀以外の穀物を総称して「雑穀」と広い範囲で呼ばれることが多いです。
- キビ
- アワ
- シコクビエ
- ヒエ
- もちきび
- もちあわ
- たかきび
- ソルガム
- ハトムギ
- オオムギ
- エンバク
などが身近な雑穀ではないでしょうか。
また米の中でも色が付いている「有色米」はこの雑穀の分類になっています。
- 黒米(紫黒米)
- 赤米
- 緑米
などです。
原始的な社会の食生活においては、米よりもむしろ雑穀が重要な食糧でした。しかし、現代ではどれも小規模で作付けされ、どんどんその作付け範囲も狭くなっているのではないでしょうか。
当然、食卓に毎日のように登るということはなさそうですね。
菽穀(しゅこく)
大豆や小豆などのマメ科作物の種子の事を菽穀(しゅこく)といいます。
ブレンドされた雑穀米には豆類が入っていることもありますね。
- 大豆
- 小豆
- 緑豆
- インゲン豆
- そら豆
- 落花生
- エンドウ豆
などがあります。
広い意味での雑穀というくくりの中に、この豆類を入れるか入れないかは分かれるところだといわれています。
擬穀(ぎこく)
イネ科作物の種子と似ていることから、穀物として利用される種子のことをまとめて擬穀と呼びます。
- そば
- アマランサス
- キヌア
などです。
油穀
主にその成分のうちの油脂を利用する作物の事を油穀といいます。
- 菜種
- ごま
- エゴマ
- 亜麻仁
- ひまわりの種
- カボチャの種
などのことですね。
雑穀の主な成分や栄養は?
米という特別な穀物以外にも、たくさんのつぶつぶがありましたね。
では、あなたはどの雑穀を選んで白米に混ぜますか?
それには、情報が欲しいところではないでしょうか。
今回はこちらの本↓↓↓の中からいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
ごはんの力 ヒト遺伝子をオンにするつぶつぶ遺伝子 /ロングセラ-ズ/ゆみこ
手に入りやすく食べやすい、身近な雑穀からいってみましょう♪
赤米
日本の米の先祖で赤飯のルーツとも言われています。
うるち玄米なのでさらっとした食感。殻や皮は赤いですが、中は白です。
白米にはない、赤い色素は赤ワインに含まれるタンニンと同じ種類の抗酸化成分、ポリフェノールです。
白米に混ぜて炊くと、桜色の美しいごはんになります。
黒米
黒米はもち米の祖先です。
濃い紫色の色素にはアントシアニンというナスと同じポリフェノールが含まれています。
若返りの効果のある希少な食材として、中国では古くから薬膳料理に使われています。
こちらも白米と一緒に炊くと綺麗な淡い紫色になり、華やかごはんになります。
プチプチとした食感も面白く、水分たっぷりで煮るとトロトロになっていろんな料理にも使えます。
アワ・もちアワ
アワは、東洋の主食作物です。鉄分が多く貧血を予防します。
タンパク質も多いのでうま味がありクセのない甘さが特徴です。
もち種とうるち種があります。
世界のいろいろな国で、「アワ粥を食べると、おっぱいの出が良くなる」「産後の体の回復に良い」と言われています。
もちアワはクリーム状にとろりと炊きあがり、うるちアワはプチプチした食感のつぶつぶがほろっと炊きあがります。
ヒエ
東北地方の粗食のイメージが強いヒエですが、灰色ががっているそのつぶつぶを水で洗うと、ぐっと白色になります。
うちの娘も洗っていて、「なんか透明になってきた!」と言っていました。
炊きあがりは、かすかに黄みがかった真っ白ふんわりのごはんです。
名前に似合わず、体を芯から温めて元気にしてくれる働きがあるので、冷え性の人には特におすすめのつぶつぶです。
寒さの厳しい東北地方では、このヒエの特徴が必要で重宝したのでしょうね。
アイヌ人の主食もヒエ粥だと言われています。
キビ・もちキビ
もちキビはアワやヒエより少し大きめの粒です。
コレステロールを抑制する働きが注目されている雑穀です。
炊き上がった瞬間にふわっとビターな香りがします。鮮やかな黄色の見た目同様、卵風味のふんわり感のあるとろみとコクが美味しい雑穀です。
しっかりと存在感があるので、ご飯だけでなくスープやおかずにも重宝します。
たかキビ
たかキビ、日本別名ではモロコシとも呼ばれ、英語名はソルガム、中国名はコウリャン、韓国ではススと呼ばれています。
赤茶色の米粒大の丸いもち種の雑穀です、
ご飯と一緒に炊くときれいな桃色になります。噛むとキュッとした弾力のある歯ごたえがあり、挽肉の代替えにしたレシピもたくさんあります。
子供たちも大好きな雑穀です。
シコクビエ
マスタードシードそっくりの小さな粒がシコクビエです。
日本では古くから、どんな荒れ地でも育つ頼もしい作物として各地で栽培されていました。
そば粉のように熱湯で練るだけで食べられたり、パンやクッキーに混ぜてサクッとした口当たりを楽しんだり、粉で食すと良さそうですね。
ソバ
ソバといえば、粉にしてお蕎麦にして食べるというのが一般的ですが、ソバの粒を雑穀として食べる文化もあるのです。
山形県では、煮物や蒸し物、汁物などの具として食べますし、ロシアでは茹でた粒ソバをカーシャといいます。
ソバの粒はお米よりやや小さめの立方三角、緑がかったグレーの粒です。
煮えやすくつるんとした粒マカロニ風の食感が楽しめます。
脂肪とタンパク質が多いので食べ応えもあります。
血管の老化を防ぎ、毛細血管や心臓を強くするルチンを含む雑穀として注目されています。
ハトムギ
熱帯アジア原産の、まん丸で米より大きな白いもちもちの粒です。
強壮作用があり解毒効果も強いので、漢方ではこの粒を『薏苡仁(よくいにん)』と呼び、薬膳食材として活用されています。
胃を丈夫にする、神経痛などの痛みを取る、リューマチを回復する、イボを取るなどの種々の薬効があります。
脾臓の働きを強めて脂肪の代謝をスムーズにし、シミや肌荒れ、老化を防ぎ、色白の美しい肌を作ってくれます。
ムギ
初夏に収穫されるムギは、米や他の雑穀と比べてからだをリラックスさせ、やさしくクールダウンする働きがあります。
米に不足している必須アミノ酸のリジンが豊富なので、麦ごはんの栄養バランスはとても良いのです。
粒は米より大きく白いです。真ん中に黒い線があり、この黒い線が栄養たっぷりの胚芽で中心まで続いています。
そのままでは煮えにくく、昔は夜のうちに麦だけ煮ておいて、翌朝米と一緒に炊いていたそうです。
押し麦という最近のムギの主流の一つの素材は、ムギをあらかじめ煮て平らにつぶして干したものです。これだと他の雑穀と同じ炊き方で簡単に調理できます。
アマランサス
芥子の実そっくりのとても小さなつぶつぶです。
南米インカ帝国の主食だったと言われています。鶏頭のような真っ赤な花の間に実り、殻がないのが特徴です。
タンパク質や脂質、食物繊維、そしてミネラルが豊富な雑穀です。
プチプチと透明に炊きあがるアマランサスの小さな粒は、たらこのような食感とうまみもあります。
そのままたらこのような使い方でとろみを出してあげると面白い料理がたくさん作れます。
スルメのような香ばしい匂いも魚介の風情を助長してくれますね。
キヌア
キヌアは標高2,500〜4,000メートルの南米アンデス山脈で紀元前から栽培されてきた穀物です。
アンデスの農民たちは、古代からこのキヌアを「母なる穀物」として大切に育て、主食としてご飯に炊くか、スープにしてきました。
平らな淡い黄色の粒の側面に、糸状の胚芽がクルッと巻いている特徴のある雑穀です。
NASAが、
人間の体に必要な全ての栄養をバランス良く含む驚異的な食べ物
と折り紙をつけ、21世紀のスーパー穀物として発表しています。
アンデス地方にも、「キヌアを食べると丈夫で頭の良い子に育つ」「おっぱいが良く出る」「病気やけがの回復が早い」「肌が荒れない」「貧血にならない」などの言い伝えが残っていて、今でもキヌアを食べると長生きすると信じているそうです。
まとめ
いかがでしたか?
何か気になる雑穀はありましたか?
我が家では、アワ・キビ・ヒエ・たかキビ・もちアワ・もちキビ・黒米などを気分によって使い分けています。
アマランサスや粒ソバなども穀物にしてはクセがある雑穀ですが、使い方によってはとても美味しく食べられて、また肉や魚を一生懸命に摂らなくても栄養のバランスが整うのがわかります。
現代人はどうしてもミネラルやビタミンが不足しがちな生活に陥りやすいでしょう。そんな時も高価なサプリメントや添加物いっぱいの栄養補助食品などに頼る前に、ごはん中心の食生活に変えてみるといいかもしれませんね。
そこに、ミネラルなどがバランス良く含まれている雑穀を少しプラスすることで、体の中から元気になっていくことが実感できると思います。
まずは、気になった、試してみたい雑穀を白米に混ぜて炊いてみませんか?
玄米よりも食べやすいので、家族や小さい子供も喜んで食べてくれると思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。