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スキレットを使って車麩の角煮風!揚げ焼きで楽チンヘルシーおかず♪

ー本記事は2018年9月15日に公開済みですー

『車麩』食べたことありますか?

石川県や新潟県ではよく見かけますが関西であまり見たことがありませんでした。

お麩という概念を覆されるくらいのボリュームにびっくりしました、スー(@bacteria_suzu)です。

本日もお越しいただきありがとうございます。

お麩といえば、お吸い物やお味噌汁にほわほわと浮かんでいる、可愛らしいマシュマロみたいなものしか食べたことがありませんでした。

新潟のスーパーのお麩コーナーに陳列されている、バームクーヘンみたいなでっかい『車麩』を見た時は、正直「これ美味しいの??」と半信半疑でした。

でも、その淡白な性質をうまく利用すれば、いかようにも変身できる、大変ヘルシーで栄養価の高い食品だと知って以来、車麩は乾物ストックの常連になりました。

そんな車麩、油との相性がいいのですが、よくマクロビ料理で見かけるフライは手間がかかります。

では、もっと簡単に旨味たっぷりのメニューは作れないかと考えました。

それが【車麩の角煮風】です。

甘辛のタレを絡めた、よくあるアレです。

それをできる限り簡単に作ってみたので、今回はそのご紹介をしたいと思います。

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車麩ってどんなもの?

「車麩」を知らないと話にならないので、まずは北陸では常識かもしれない「車麩」を全国の皆さんに向けて簡単に説明してみますね。

車麩ってどうして北陸に多いの?

日本に「麩」が伝来したのは室町時代といわれています。

中国に修行に行っていた僧侶が持ち帰りました。

肉食を断つ僧侶たちは、肉に変わるタンパク源を大豆や小麦に頼っていましたが、小麦は高価だったため「麩」は特別な時にのみ食されていました。

冬場は雪が多く降り積もり、食料に不安な地域である北陸地方では、この長期保存が利き栄養価も高い「麩」タンパク源として重宝され、いろんな形状に発展して作られてきました。

特に、新潟県で作られてきた竹輪のように軸に巻き付けて焼かれる【車麩】は強力粉ではなく薄力粉を使用しているため、キメが細かく白く滑らかに仕上がります。まるで雪のように白い新潟美人の肌のようですね。

車麩って何でできてるの?

【車麩】の原料は小麦粉です。

小麦粉に水を加え、かき混ぜるとだんだん粘りが出てきます。この状態を「麩が出る」と言うそうです。

この現象は、小麦粉の中に含まれるタンパク質(グルテン)が水を含んで活動を始めるためです。

グルテンは小麦に含まれるアミノ酸から出来ているタンパク質で、アミノ酸は私たちの体にとって必須の栄養素です。

そしてグルテンに含まれるグルタミン酸は知能を高めてくれると言われています。

その他ミネラルも豊富で、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛が含まれています。

地味に見える「麩」が実はとっても栄養豊富な食べ物だったんですね。

高タンパクで低カロリー、さらに消化が良く満腹感も十分得られます。

離乳食や介護食にも利用しやすく、ダイエット中の方の強い味方になること間違い無いでしょう。

車麩ってどうやって作るの?

車麩は基本的に職人の手によって生地を巻きつけて作られています。

新潟県の中でも特に三条市は車麩の生産が盛んで、通常は3回巻きのところ、4回巻きで仕上げている大変手間がかかる珍しい車麩です。

三条市の名物といっても過言では無いでしょう。

① 職人の手によりグルテン生地を1本1本棒に巻き付けていきます。

グルテン生地を1本1本棒に巻き付け

② オーブンに入れ焙煎をします。

オーブンに入れ焙煎

③ 焼いては巻きの作業を繰り返します。

焼いては巻きの作業を繰り返し

④ 4回巻いて4回焼いていくとだんだん太くなります。

4回巻いて4回焼いていく

⑤ 蒸篭で蒸して切りやすくします。

蒸篭で蒸して切りやすく

⑥ サイズに合わせカットしていきます。

サイズに合わせカット

⑦ 乾燥室で十分に乾燥させます。

乾燥室で十分に乾燥

⑧ 乾燥が終われば包装します。

梱包包装

出典:株式会社マルヨネ

巻いては焼きを何回も繰り返して、出来ていく「車麩」はまさに職人の技ありきですね。

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スキレットで作る【車麩の角煮風】

「車麩」についてなんとなくでも掴めてきましたか?

では、その「車麩」の扱い方も含めて【車麩の角煮風】の作り方を見ていきましょう。

車麩の扱い方・戻し方

まずは、カチカチに乾燥している車麩を戻すところから始めましょう。

乾物なので消費期限も1年以上など長く設定されていますが、やはり湿気を徐々に吸っていくと嫌なニオイの原因にもなりますし、せっかくの車麩料理の風味を損なうことになりかねません。

買ってきた車麩は、できるだけ湿気が入らない密閉容器に移し替えて保存するなど工夫してみて下さい。

車麩には焼いた数だけ年輪模様の焼き目があります。

これが食感としていいアクセントとなり、旨さの元にもなるんですよ。

しっかり柔らかくなるまで水で戻しても、この年輪模様のおかげでフニャフニャにならず歯ごたえがあって美味しいです。

① 大きめのボールにたっぷりの水を張って車麩全体が浸かるようにします。重ねても大丈夫です。この時車麩が浮いてくるので、お皿などを上から置いて浮かないようにします。

車麩全体が浸かる

② 水で1時間も置いておけばこれくらいしっかり戻ります。ぬるま湯でもOKです。この膨らみは生きているグルテンのなせる技です。

膨らんだ車麩

③ 柔らかくなった車麩はグルテンがしっかりしているので、普通のお麩のように溶けたりくずれたりしません。ですが、両手のひらで優しく押しながら水を切ってあげましょう。大きすぎてやりにくい場合は、小さくカットしてから手で軽く握って水を切っても構いません。

車麩を水切り

出典:株式会社マルヨネ

★戻す時に出し汁調味液を使うと、車麩に下味がしっかりと付いて調理の手間が省けますね。

用意するもの

では作っていきましょう。

まずは用意するものです。

  • 車麩・・・お好きな分量
  • 片栗粉・・・適量
  • 味タレ・・・めんつゆ、水、ニンニク、生姜、
  • ゆで卵・・・お好きな量
  • 揚げ油・・・スキレットに1cmほど

味タレはもちろんめんつゆではなく、自家製のつゆや好みの出汁と醤油などの組み合わせでも構いません。車麩全体によく絡む量になるように調整して下さいね。

作り方

今回は車麩をスキレットで揚げ焼きにしていきます。

車麩をスキレットで揚げ焼き

熱伝導がよく少ない油で仕上がるのでヘルシーでいいですよ。

  1. まずはゆで卵を作っておきましょう。
  2. しっかりと戻した車麩の水気を切り、全体に片栗粉をまぶします。(ボールに車麩と片栗粉を入れて、ボールを返すように何回か跳ねさせると満遍なくつきます)
  3. スキレットに油を入れて十分温まったら車麩を入れていきます。
  4. 両面にうっすら焼き色がつく程度で引き上げます。スキレットはやや小さめなので何回かに分けて揚げていきます。
  5. 全部上がったら、ゆで卵と車麩が全部入るくらいのフライパンか鍋に、味タレを入れ一度沸騰させます。
  6. 火を弱めて、卵と車麩を入れます。
  7. 全体によく絡めます。
  8. とろみを付けたい場合は、最後に水溶き片栗粉を入れましょう。
  9. 出来上がり♪

最後のタレを絡める時間をさっと済ませて仕上げると、カリッとした食感が残ったものになるし、じっくりと時間をかけるほどトロトロに仕上がります。お好みでどうぞ〜♪

豚の角煮のように油や旨味は少ないですが、ニンニクと生姜をたっぷり使えばコクが出て十分食べ応えのある角煮風に仕上がります。

また、動物性の脂がないので、いくら食べても体がスッキリしています。洗い物も楽ですよ。

【ニトリのスキレットは評判どおり優秀アイテム!ぜひ19cm2台持ちで】

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まとめ:車麩は淡白だけにいかようにも変身できる優れたタンパク源

豚肉の角煮も美味しいですが、「車麩」が手に入ったら一度お試しください。

子供も大人も満足できるおかずになると思います。

また、「車麩」にもいろいろと種類があって、全粒粉で出来ているものもあるので味や食感を食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。

少ない原料でもこうして工夫をこらして丁寧に作っているものは、いつまでも受け継いでいかれるんですね。

もちろん昔の人はこの工程を全て手作業で行っていたと思います。すごいですよね。

私たちの先祖の知恵の結晶である「車麩」、食べたことがなかった人はこれを機にぜひポチッとして、作ってみて下さい♪

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

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