ー本記事は2018年10月26日に公開済みですー
今年も芋煮の季節がやって参りました。
東北に縁がない方にとってはあまりピンとこない季節行事かもしれませんが、私は新潟に嫁いで6年目に初めて「芋煮」というものを食べました、スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
新潟は山形、福島と隣り合っていますが、芋煮の文化はほぼありません。
「帛乙女(きぬおとめ)」というとても美味しい里芋は新潟にありますが、それはもっぱら「のっぺ汁」に使われます。
私が食べた芋煮は、福島県出身の友達が大鍋で作ってくれたもので、その美味しさは衝撃的でした。
ここだけの話、断然のっぺより「芋煮」やなと…。
里芋は芋煮やなと…。
のっぺは旦那の実家の味で散々食べてきましたが、自分で作ろうと思ったことがありませんでした。
しかし、芋煮は初めて食べてからすぐに作りたくなりました。
以来、毎年秋に美味しい里芋が出回り出したら、我が家では土鍋でたっぷり「芋煮」を作ります。
今回は、家にあるもので意外と簡単にできる美味しい芋煮レシピをご紹介したいと思います。
牛肉しょう油味の【芋煮】
芋煮のバリエーションはいろいろありますが、我が家ではもっぱら”牛×しょう油”ですね。詳しい芋煮の種類はこちらの記事↓↓↓を参考にして下さい♪
豚肉味噌味の芋煮なんて、通年を通して結構作りますよね、そう、いわゆる豚汁。
でも、すき焼き風な味付けと言えるかもしれませんが、大鍋でたくさんの里芋と牛肉を煮る芋煮の美味しさは格別です。
この味がよく食べられている山形県の内陸部では、味付けには欠かせないというど定番の即席つゆ「味マルジュウ」が売られています。
これを使えば誰でも簡単に芋煮が作れるかもしれませんが、これがなくても美味しい芋煮はちゃんと作れます。
まずは材料を用意しましょう♪
里芋
これがなければ始まらない!
里芋
旬の時期に地元で採れる里芋が一番ですが、新潟のブランド芋「帛乙女(きぬおとめ)」をぜひ一度試していただきたいところです。
阿賀野川流域の豊かな水と肥沃な土地で栽培される五泉市の里芋です。大和早生という品種で、およそ20年以上に及ぶ品種改良の末にようやくできたブランドです。五泉市は古くから絹織物が盛んな地域であったことからその特産にあやかって「きぬおとめ」と名付けられました。
その絹のような色白さときめ細やかさで、ぬめりも強いですが、煮くずれしないので「幻のさといも」として東京の高級料亭などで珍重されています。
新潟でもやや価格は高めで売られていますが、やはりこのブランド芋はバツグンに美味しいですね。
牛肉
牛肉は特にこだわりはありません。
できれば国産がいいですが、部位や量などはお好みで。こま切れなどがお得で美味しいかもしれませんね。
多少脂が多目でも大鍋で煮るのでその脂が旨味としていい出汁になります。
こんにゃく
こんにゃくは必ず入れたいところです。
板こんにゃくを手でちぎって入れてもいいし、糸こんにゃくも良いですね。
本場の山形では玉こんにゃくが有名ですが、大鍋には板こんにゃくが使われることが多いようです。
お好きなタイプで〜。
きのこ
秋の味覚、きのこはたっぷりと入れましょう。
おすすめは舞茸ですが、しめじでもしいたけでもエノキでも、なんでも良いです。
数種類を合わせて旨味をアップさせるとなお良いですね。
長ネギ
最後にたっぷりの長ネギは必須です。
これからどんどん出回ってきて価格も安くなってくるので、たくさん入れましょう。
その他
一応、以上の材料がメインとなっていて、それだけで煮ることがほとんどのようですが、我が家はもう少し食材を加えます。
- ごぼう
- 大根
- 人参
- 玉ねぎ
- 豆腐
- 油揚げ
入れすぎ?
とにかく根菜をたくさん入れます。ごぼうは外せないですね。あればぜひ入れて下さい。
あとはお好みですが、豆腐と油揚げも入れると味がよくしみて美味しいのでおすすめです。
芋煮の味付け
では、肝心の味付けです。
メインはもちろんしょう油ですが、お出汁と隠し味がポイントなのでぜひ取り入れて下さいね♪
出汁は昆布といりこ
レシピを調べると、ほとんどが「だししょう油」ベース、または「味マルジュウ」ベースですね。
だしの素やほんだしを使って簡単に味付けする方法もあります。
でも、ここでは昆布といりこでしっかり旨味を引き出して作ります。
せっかく旬の食材をふんだんに使うのだから、それ本来の旨みや風味をちゃんと味わうには天然の出汁が一番でしょう。
ポイと入れるだけですし、十分美味しいですよ。
味の決め手は塩としょう油
とにかく素材の味を生かしたいので、シンプルな味付けでいきましょう。
はじめに塩で下味をつけながら煮ていき、お酒・みりん・しょう油で仕上げます。
すき焼きのように砂糖を入れて甘くしてしまうと途中で煮詰まってしまってくどくなるので、野菜の甘みとみりんだけで十分です。
これだけでもう芋煮は完成・・・ではないんです。
ここにもう一味加えてさらにコクをだします。
隠し味はニンニクとショウガ
最後に加える隠し味的な要素は、ニンニクとショウガのすりおろしです。
これはなかなか従来の芋煮には入らないものではないでしょうか。
私が自分で作ってみたときに、何かが足りないなと思い、いつもの癖でニンニクとショウガを入れてみたら、これがバッチリハマりました。
どちらも癖が強い薬味ですが、食材も結構個性が強いものばかりなので、良い具合に調和して最後にまとまる感じです。
これはぜひご用意くださいね。
芋煮の作り方
では簡単に作り方を説明したいと思います。
① 大きめの鍋(土鍋など)に水を張り、昆布といりこを入れる。時間に余裕があれば数時間前にこれをしておいてください。分量は適量で。
② 切った野菜などを入れていきます。
- 里芋
- ごぼう
- こんにゃく
- 根菜
特に下ゆでなどはしなくても大丈夫です。里芋は大きめに切ると食べ応えがあって良いですよ。こんにゃくは手でちぎって下さい。
これらを入れたら塩小さじ1を加え、フタをしてグツグツなるまで煮ていきます。途中アクが出てきたら取って下さい。
③ グツグツしてきたら弱火にして、
- 牛肉
- きのこ
- 豆腐
- 油揚げ
と、お酒、みりん、しょう油を各お玉1杯分を加えてから再びフタをして里芋にくしがスッと入るくらいになるまで煮込みます。
④ 里芋や根菜が柔らかくなったら味をみます。薄いようでしたらしょう油を足してください。
味が整ったらニンニクとショウガをすりおろして加えます。長ネギを加えて一煮立ちしたら完成!
分量はお鍋の大きさや人数によって加減して下さい。だいたいの量で大丈夫です。
いろんな旨味が相乗効果となって味に深みを出してくれます。簡単な市販のつゆではそれらがかき消されてしまうかもしれません。ぜひ、ご家庭のお母さん・お父さんの味で芋煮を楽しんでみて下さい。
まとめ
いつもながら明確なレシピとは言えないものではありますが、とにかく勢いとノリが大切です。素材が持つ本来の「味」を信じて、思いっきりシンプルに仕上げてみて下さい。
うちの娘たち曰く、
「学校の給食で出る”すき焼き風煮込み”の味だ!」
だそうです。
またしても、喜んでいいのか一瞬考えてしまうコメントを頂きましたが、要は美味しいということなのかなと、プラスに受け止めましょ。
サッパリと食べやすい味なのでいくらでも食べられてご飯の進むシンプルな芋煮、ぜひお鍋の定番にして何度でも楽しんでみて下さい♪
お鍋は体も心もあったまる最高の料理ですから〜。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。