もちろん、不要な臭みなどは取り除いた方が美味しく仕上がるでしょう。
しかし、必要以上にあれこれこねくりまわして臭みを取ろうとすれば、せっかくの旨味は流れてしまいます。
また、私のように旨味を残そうとしてズボラかましたら、臭みが残って「あれ?」ってなるし、どうしましょ!?スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
素材には、旨味もあれば臭みもあります。
目の前の素材をよーく観察して見極めたら、あとはいいとこ取りでうまいことやりましょ。
- お肉屋さんで売られている新鮮な牛すじ
- スーパーなどで買えるどんな牛の肉か分からない牛すじ
この2つでは下処理に大きな差が出て当たり前ですよね。
今回は、みなさんもたまにしか調理しないであろう「牛すじ肉」の下処理について、
水から茹でるのか、お湯から茹でるのかという論点に決着をつけながら、
「え!?牛すじの下処理ってそれだけでいいの」
と思っていただける提案をしていきたいと思います!
牛すじ肉は扱いにくい?
牛すじ肉って、すでにきれいに下処理されたもの、もしくはしっかりと調理されたものを購入することが多いと思います。
カット済みの肉はよく買うけど、牛すじ肉なんて年に1回買うか買わないか、なんて人も少なくないでしょう。
しかし、牛すじは、
- 他の部位に比べたら比較的お手頃価格で国産のいいものが手に入る
- コラーゲン・ミネラル・ビタミンが豊富
- 高タンパク・低カロリー
という健康維持と家計に優しい健康食品なのです。
「扱いにくい」と思い込んでいる方、これを読めばきっと明日には牛すじを求めて奔走することになるでしょう。
牛すじ肉とは?
知ってるようで知らないですよね。
牛すじというくらいですから“肉というより筋”ということは分かりますが、具体的な定義から言うと、
- 牛の足にあるアキレス腱
- 牛の各部位の肉についている筋、脂身や肉も入っている
- 牛のハラミの外側を覆っている横隔膜を剥がしたもの
この3つの部位を寄せ集めたものです。
うちも実家が関西で、普通に牛すじが食卓に上っていました。
特におでんには欠かせない具材でしたね。
徹底して下処理された牛すじは本当にクセがなく、食感を楽しむというイメージが強いです。
でも、そこまでして臭みや脂身を毛嫌いするなら食べなければいいのでは?と思ってしまいますね。
「食べる」と決めたのであれば、牛すじ肉独特の風味や旨味、栄養素を逃すことなく存分に味わいましょう!
【牛すじ=そのまま使えない肉】と思っていませんか?
同じ牛から取れたものなのに、牛肉の切身は下処理しないで使い、なぜ牛すじ肉だけ何回も茹でこぼすことが当たり前になっているのでしょう?
それにはいくつかの理由があります。
- 汚れや血合いを取るため
- 余分な脂身と臭みを取るため
- 柔らかくして使いやすくするため
なので、それを最初に洗い流すことは必要かもしれませんね。
あとは、アキレス腱ですのでしっかりと茹でて柔らかくするという意味での下処理ですね。
確かに、柔らかくするまでには時間がかかるかもしれません。
しかし、
ですよね。
牛すじ肉を食べよう!
生の牛すじ肉、我が家は3ヶ月に1回くらいのペースで買うかな。
宅配生協をパルシステムさんに変えてから、本当にいい素材とたくさん出会っていると実感しています。
牛すじ肉も、パルシステムのカタログに出ているとつい買ってしまいます。
冷凍なんですが、これが解凍しても本当に臭みが少なくて食べやすいのです。
おそらくこの牛すじ肉だったら下処理なんてしなくていいと思いますね。
下ゆで1回でほぼきれいになるのです。
そのあとの調理でアクが出ることも一切ありません。
新鮮なうちに瞬間冷凍されている肉だと、ほとんど嫌な臭いはないのです。
【牛すじ肉=下処理必要】
この方程式、今日から撤廃です。
他の肉同様、いい状態であれば1回の下ゆでさえ不要です。
そのまま調理に入っても、旨味がたくさん出るというメリットがあるだけです。
アクや脂が浮いてきたらその都度取ればいいのです。
今回、私は牛すじの煮込みを作るために1回だけ簡単に下処理をしてから、ある行程を踏み、最後の味付けをして終了しました。
では、この流れを詳しく見ていきましょう♪
牛すじの煮込み・・・の前にすることはこれだけ!
では、わりと臭みがない良質の牛すじを調理する、という前提で、今回私がやった下処理をご紹介しますね。
簡単過ぎて目からウロコ、であれば嬉しいです。
①まずは牛すじを洗う
パッキングされた牛すじ肉の、いろんな部位から集まってきている大きな塊それぞれを、
ちょっとこすり洗いする程度でOKです。
ヌルヌルするのでナイロン手袋をはめるといいですよ。
②沸騰したお湯で牛すじを5分ほど煮る
これはやってもやらなくてもいいです。
ただ、脂身が多い場合や血合いが取りきれなかった場合は、一度湯通ししておくといいと思います。
水からやりましょう、というレシピもよく見かけますが、お肉の旨みを重視するなら熱湯で締めましょ。
そのままアクや脂が浮いてくるまで5〜10分煮ます。
今回私は10分ほど放置してしまったのですが、このレベルの肉だと5分ほどで十分だったと思いました。
お肉事情によってその都度加減すればいいでしょう。
1回湯通した牛すじ肉、これを2回、3回とやりたくなるかもしれませんが、ここから味付けして煮ていくことによって臭みやアクはほとんど飛ぶので、
③スープを取るイメージで2時間煮る
今度は水からじっくり旨みを出しながら煮ていきます。
そうです!骨だしスープの要領ですよ!
最初に熱湯で固めているので、肉の旨味が出過ぎないというところがミソなんです!
なぜこの工程を踏むのか、その理由は④で明らかにしますので、まずはスープの取り方を説明しますね。
加える材料は、
- ネギの青い部分
- にんにく
- 生姜
- お酒
- 塩
- 酢
- 納豆水(変態アイテム)
です。
大きめの鍋に、食べやすくカットした牛すじと水とこれらの材料を入れます。
他にもハーブなどを一緒に入れてもいいかもしれません。
シンプルに生姜とネギだけでもいいですし、塩を最初から加えなくてもいいです。
ただ、お酢を加えることは旨みをより引き出してくれるポイントになると思いますので、ぜひ少量加えてみて下さい。
中火で沸騰するまで煮て、あとは弱火でコトコトです。2時間くらい煮ていきましょう。
娘曰く、「ラーメン屋さんの匂いがする〜!」だそうです。
たしかに、あまり家庭では匂わないプロっぽい匂いに包まれますね。
④出来上がったのはなんと2品!
さて、牛すじスープが出来ましたね。
いや、スープを作ったわけではありませんでした。
牛すじの煮込みを作るはずでしたよね!?
スープになっちゃった!?
そうです!
下処理は1回で済ませて、その後じっくり水から煮る理由はこれです。
煮上がったスープの粗熱をとったら、そこから牛すじを別鍋に取ります。煮汁も少し一緒に。
これを味付けしながら煮ていくと、牛すじの煮込みの出来上がりなのですね〜。
残ったスープはそのまま冷ませば翌日には脂が白く固まります。
それを取り除いて野菜などと一緒に塩で温めれば、スープの出来上がり〜。
スープなんて、本当に塩だけで美味しいですよ!
ぜひ、今晩のおかずに牛すじ定食をご検討くださいませ。
まとめ:牛すじ肉の下処理は1回茹でるだけでいい
今までこの美味しくて栄養がたくさん溶け込んだ立派な1品を、排水口に流してしまっていたんです。
もったいないですね・・・。
しかし、「牛すじは何回も茹でこぼすもの」と思ってレシピなどを調べると、それに沿ったものしかヒットしないかもしれません。
そこに「なんでやろ?」と一旦立ち止まって思考する時間が少しでもあれば、「なんかめんどくさい料理」だった牛すじの煮込みも、「1回の調理で2品も出来ちゃう幸せレシピ」に変身することもあるんです。
下処理自体は②までですもんね。あとは調理ですから。
牛すじに含まれるコラーゲンやミネラルは体にとって嬉しい栄養素です。
それらをあますところなく全部頂くということを意識して、やたらと茹でこぼしたりせず、自分の感覚と経験で下処理することを心がけたいですね。
絶品牛すじ煮込みの作り方はこちら↓↓↓にアップしています。よかったら覗いてみて下さい♪
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。