ー本記事は2021年2月12日に公開済みですー
我が家に豆乳ヨーグルトの歴史あり。
とカッコよく言ってみたところでどれだけ確信を持ってやってきたのか聞かれると、そこはもう顔を覆いたくなるくらい恥ずかしいものなのです。スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
植物由来の乳酸菌で発酵させたヨーグルト中には乳酸菌が爆発的に増えていて、それを摂取し続けることで腸内環境が整う。
そういう一念で継続してきました。
しかし、この「発酵している」ということについてちょっと過信していたと気づいたのです。
今回は、
- 豆乳が発酵しているってどういうこと?
- 乳酸菌の摂取が腸内に有効ってどういうこと?
この2点についての自分の見解を見直してさらに再構築していくために書いていきます。
そのために参考にしたのは以前からリスペクトさせて頂いている醗酵仙人菌坊氏のブログです。
今までは納豆菌の記事くらいしか真剣に読んでいなかったのですが、10年以上前に遡って読んでみてもめちゃくちゃ重要な記述が盛りだくさんで目から鱗でした。
これまで私の記事にある豆乳ヨーグルトを信じてこられた方、それは間違いではないのですが、もっと意味のあるもっと効果のあるものへと進化させましょう!
それにはメカニズムを理解し、自分の体から出るお便さんで腸内環境の状態を把握できなければなりません。
いざ共に再スタートを切りましょう!
豆乳を発酵させることができる菌たち
豆乳ヨーグルトが流行したのはやはり「乳酸菌」を積極的に取り入れたいという人が増えたからですよね。
なぜ乳酸菌?
それは乳酸菌によって腸内環境を整えたら免疫力もアップしていろんな免疫疾患が改善する、かもしれないから。
時期的に311の放射能流出という恐怖からデトックスを重視し始めた流れもあったかもしれませんね。
実際私の場合もそうです。
長女のアトピーに一番効果を発揮してくれたのも乳酸菌でした。
しかし乳酸菌は乳酸菌でもそれぞれの菌がそれぞれの場所でそれぞれの働き方をする、ということがやっと理解できました。今まで大雑把にしか捉えていなかったですね。
玄米乳酸菌などの植物由来の乳酸菌
まずはこれ。
当時先手を切ってスタートしたのは玄米乳酸菌でしたよね。
正直私はその始まりのストーリーを知らず、人に聞いて後からブームに気づいた輩です。
きっかけが本格派の方からの伝授だったことはとてもラッキーだったけれど、後に知るブーム的な流れにもまんまと乗ってしまいましたね。
この玄米乳酸菌とは、玄米に付着している菌に餌を与えて培養するというものです。
玄米などの穀類には雑菌や枯草菌を含めた様々な微生物が混在しています。
そのうちの乳酸菌が、玄米のものはわりと耐性が強く私たちに合っているようですね。
私も生玄米でヨーグルトを仕込んだことがありますが、確かに酸味が出ます。
しかしあまりにも不安定です。
それは豆乳を発酵状態に持っていくまでの間の、他の雑菌や枯草菌、酵母などとのバランスの揺らぎや拮抗戦によるのでしょうね。
美味しくできたな〜と思ってもなかなかその状態を維持するのは難しいのが実感です。
そして、玄米に米のとぎ汁や粗塩や砂糖などの餌を与えて培養した乳酸菌液はたしかによく発酵してくれますが、これって餌によって酵母やその他の雑菌などが増えている、ということでもあるんですよね。
もちろんphの値が強酸性になっていれば雑菌などは死活するかもしれませんが、純粋な乳酸菌液かといわれれば、それはかなりワイルド(大雑把)なものであると認めざるを得ない気がします。
ではこの私たちにとって手軽で仕込みやすかった従来の玄米由来の乳酸菌は闇に葬った方がいいのか?
というと、そうではないんです。
ある処置をしっかり行えばそれこそが最強の乳酸菌採取への道なのです。
後で詳しくまとめますね。
納豆から抽出した納豆菌
納豆菌でヨーグルト!?
ないないない、そう思っていました。
しかし、納豆菌はとても優秀で強く、実は豆乳を発酵させるのにも向いているというのです。(by:菌坊氏)
従来の乳酸菌仕込みのヨーグルトには納豆を近づけないように注意喚起されていましたよね。
それは納豆菌によって臭くなり発酵も弱まってしまうから。
なんとなく私もそれを鵜呑みにしていましたが、納豆菌は雑菌を寄せ付けないほどの殺菌力があります。
さらに納豆菌と乳酸菌は本来仲良しこよしで拮抗し合わないのです。
ならばそれによって発酵が弱まってしまうヨーグルトって、ポテンシャル低そうですよね…。
そしてちゃんと培養した納豆菌なら本当に美味しい豆乳ヨーグルトになるんです。
半信半疑でやってみた私の実感です。
この納豆菌から培養した納豆水ですが、これも先程述べたある処置を施すことが必要なんです。
それによってさらに純度の高いしっかり安定した菌群の培養に成功するわけです。
りんごの持つ酵母をさらに厳選して培養したパラダイス酵母
パラダイス酵母、これはもはや善玉菌でもなんでもなく酵母です。
りんご由来の酵母液は数多あれど、これほどまでに安定して発酵し続ける酵母はないでしょうね。
このパラダイス酵母もリンゴだけで発酵培養されてきたもので、ちょっと特別です。
しかし、酵母には酵母の良さというか効能がありますが、酵母で発酵させるというのは炭酸ガスを生んで膨らませるパンなどに有効で、乳酸菌を増殖させるための豆乳の発酵とは全く違いますよね。
乳酸菌発酵=ブクブクさせる
なぜか途中から私の頭にはこんな図式が成立していたようで、納豆水のヨーグルトを安定して発酵させるためにパラダイス酵母を混入して大成功と思っていました。
乳酸菌発酵に成功するというのはちゃんと固まる云々とか気泡が出てシュワシュワするとか、そういうことではないですよね。
本来の目的である腸内環境を整える役目をしてくれる乳酸菌を増殖させることですよね。
ここらへんからちょっと道が逸れていたことに、つい最近気づいたのです。
酵母は酵母として別に摂取し、酵母で発酵させることによって乳酸菌が減少してしまっている豆乳ヨーグルトを今一度リセットする決意をしたのです。
ここまで一緒に豆乳ヨーグルトロードを歩んできた読者の方には申し訳ない気持ちがありますが、何事も気づいた時が動く時です。
間違っていた、と気づいたことが何よりの救いですね。
今現在最も腸活に効果的な発酵豆乳ヨーグルトとは?
では、これらの菌ではなく、一体どういう菌で発酵させれば強い乳酸菌がたっぷりの豆乳ヨーグルトになるのでしょうか。
いよいよ真に迫っていきますよ!
そして、豆乳内に強い乳酸菌たちが増殖したとして、わざわざそれを毎日摂取するメリットとは何なのか、今一度おさらいしながら新たな発見も含めてみていきましょう!
豆乳が発酵に向いている理由を知っていますか?
ここからは菌坊さんの理論がガッツリ入ってきます。
私はこの超個人的な理論に納得をしているので引用させて頂きますね。
信じる信じないは・・・ということで。
まずは、そもそも豆乳で培養する利点とは何か、この疑問にこれ以上ないくらいわかりやすく納得できたものはこちら↓↓↓です。
原材料の豆乳ですが、大豆を煮て、粉砕し液状にしたものです。すなわち菌坊がいうところの、加熱殺菌が既に処置されたものであり、微量の高耐性乳酸菌の成菌のみが残っています。これをうまく利用すれば、従来の食材で長期間必要としていた高耐性乳酸菌の発酵が容易にできてしまいます。
ブログ『醗酵食で自然体に生きる 埼玉の醗酵仙人 菌坊』2018.4.12より抜粋
菌同士というのは必ず拮抗し合います。
酵母と乳酸菌しかり、納豆菌と雑菌しかり、強いもの多いものが制していきます。
なので酵母が勝ったら炭酸ガスが発生するし、雑菌が勝ったら腐敗して臭くなるし、乳酸菌が勝ったら酸が強くなり酸っぱくなる。
体に有効な豆乳ヨーグルトにしていくためには、この菌同士の拮抗においてできるだけ耐性の強い乳酸菌だけを勝利に導きたいわけですよね。
ならば高温で処理されている市販の豆乳というのはかなり良い培地だといえますね。
しかも、納豆菌と豆乳内の高耐性乳酸菌は仲良しで拮抗することがないはずですよね。
当然ですが、納豆も豆乳も大豆の質が良いもので無調整無添加のものを使いましょう。
常温でも簡単に発酵培養させることができる高耐性乳酸菌ヨーグルト
私もいろんなものを種菌にしてヨーグルトを作ってきました。
ネット上でも雑穀やハーブ、様々な乳酸菌液、ひどいものは赤ちゃんの手の常在菌を使った豆乳ヨーグルトまで見たことがあります。
ただ、納豆由来の水で仕込んでいる人は菌坊さんただ一人でした。私の知る限りはね。
それがまた奇をてらってそんなアグレッシブなことをやっているわけではなく、長年にわたる経験と研究の結果をもとに、メカニズムもその理由も全てご自分の言葉で解説された上で「最高のヨーグルト」だと豪語されていて、強い感銘を受けました。
これはぜひやってみたい!
そう思わない人はいないのではないでしょうか。
もちろん多少の抵抗はありましたが、とにかくあの確固たる自信の先にある「最高のヨーグルト」と言われるものに出会いたい、その一心で試行錯誤しました。
しかもこの納豆水ヨーグルトはしごく簡単に仕込めるのです。
まぁ、納豆水をまず仕込む必要があるのですが、それもしごく簡単です。
どちらも高温で殺菌すれば余計なものが生息できない環境となるので、あとは常温でうまく放置できればこっちのもんです。
これが前項で述べた大事だけど超簡単な処置ですね。
いわゆる高温の熱にも耐え得る高耐性乳酸菌の採取を目指すわけです。
菌坊さんは何ヶ月も何年も放置されています。
私も当初はそうしていました。
ところが気温が高くなってくるとどうもこの放置納豆ヨーグルトが暴れるのです…。
おそらく酵母の仕業なのではないかと思うのですが、炭酸ガスが発生しているような感じですね。
これは菌坊さんの理論と相反することです。
酵母などがいないはずの豆乳パック内。なぜこんなにもブクブクと反応するのか?
ちょっと謎なんですよね。
ただ、シャッフルするのを控えるといいような気もします。
今回豆乳ヨーグルトを刷新するにあたってはここが一番のネックです。
この問題を解決できたら我が家の豆乳ヨーグルト史もやっと決着するのではないでしょうか。
乞うご期待!
熱にも胃酸にも耐えられてこその腸内効果
では、この高耐性乳酸菌納豆水ヨーグルトが体に有効なベスト食品といえるのか。
まず私たちが目的とするところはなんでしたっけ?
- 乳酸菌の力で免疫力を上げたい
- 乳酸菌の力で花粉症などの炎症を改善したい
- 乳酸菌の力でアンチエイジングしたい
- 乳酸菌の力でデトックスしたい
- 乳酸菌の力で・・・
はいそうなんです。乳酸菌は万能薬みたいに思われているんですよね。
何か体に有効な成分があると知ると、人はどうしても盲目になってしまう。
本当のメカニズムをちゃんと知るとやっぱり人体ってすごいな、リスペクト人体やなってところから始まるはずなんです。
私の目指したいところは今具体的に明確になりつつあります。
私に受け継がれた母譲りの善玉菌たちをなんとか再び活性化増殖させ、安定したフローラを保つことによって腸内に一大発酵ファクトリーを築き上げる
大げさでもなんでもなくそんな感じです。
私たちが日常で取り込む種々様々な菌や酵母たち。
ごく普通に加熱処理などを行わず常温発酵で醸した発酵食品は、ほんの数%しか存在しない高耐性乳酸菌などすぐに拮抗でやられてしまい、多勢の弱い乳酸菌や酵母の温床となっています。
それらが生きて腸内に到達するのほぼ不可能。
ほとんどが胃酸で死活してしまうんですよね。
ところがこの高耐性乳酸菌は違うんです!
この高耐性乳酸菌は胃酸にも負けず、傷つきませんから健全で元気な状態で十二指腸、腸に周り消化酵素、腸液にも負けず腸内進んでいきます。腸前半の空腸では蠕動運動が激しく、醗酵はしませんが、腸後半の回腸では蠕動運動が緩やかになり、元気で健全な高耐性乳酸菌はこの回腸で醗酵し出します。普通乳酸菌醗酵は大腸で行われるものですが、先手を切って醗酵しだすわけです。そして大腸に入る前には高耐性乳酸菌主体の醗酵状態となり、居心地の良い大腸ではさらにしっかり、乳酸発酵し、弱酸性を提供してくれます。しかし、この高耐性乳酸菌も通過菌でしかありません。4、5日程で排便されてしまいます。だからこの高耐性乳酸菌を毎日摂り続けバトンタッチのようにすれば、365日切れ目なく大腸を弱酸性に保つことができることになり母体譲りのビフィズス菌が繁殖しだし本来の腸のあるべき姿に戻れる訳です。
ブログ『醗酵食で自然体に生きる 埼玉の醗酵仙人 菌坊』2020.12.5
耐性の強い乳酸菌を、空気の入らない大腸まで届けて初めて腸内環境の改善に着手できるのです。
なぜなら、母親から授かって以来いろんな不摂生によって僅かしか残せていないあろうビフィズス菌、これが偏性嫌気性細菌だからです。
大腸で細々と生息しているその僅かなビフィズス菌を増やすことこそが「腸内環境の改善」なのです。
ここまでコミットして「腸活」をされている方はおそらく少ないのではないでしょうか。
「腸活」これが大流行した影に、発酵食品をとっていれば大丈夫という変な安心感が生まれてしまったのは否めませんね。
本物の「腸活」は実はとても奥が深く真剣勝負で向き合わないと抜本的には改善しないのではないでしょうか。
からの甘酸っぱ〜いウンチさんが出てますかってこと
とまあ、ここまでは完全にただ一人の醗酵仙人菌坊さんの持論、というだけですよね。
そんなもの当てにならない、そう思うならそれでいいと思います。
私も以前は乳酸菌については自分で学んで培養していたものを疑うことができず、菌坊さん流の加熱による菌のスクリーニングに対してかなり懐疑的でした。
ところが、今回このような展開になっているのには明確なきっかけがあります。
久しぶりに菌坊さんのブログを覗いてみたら、なんと7万円もの大金をかけて「腸内フローラの検査」を受けられていたんです。
そうです!ついに菌坊さんの持論の是非に決着がつくということなんです。
常に、
「甘酸っぱい香り」
「フルーティーな香り」
そんな形容をされている菌坊さんのお便、果たして結果やいかに!?↓↓↓
大腸内が母親譲りのビフィズス菌や酪酸菌で活性化することができたら、それはそのまま醗酵ファクトリーの完成なんです。
それを7万円も払って菌坊さんが示してくれたことで、私たちは「甘酸っぱくてフルーティーな香り」のお便が出るかどうかで判断すればいいのです。
そこからは適度に高耐性乳酸菌を摂りつつ、食べ過ぎ飲み過ぎに気をつけて人間らしい生活を心がけるだけでいいのです。
「健康のために」「美容のために」「アンチエイジングのために」という謳い文句につられて、あれこれサプリや健康法に惑わされなくてもよくなりそうですね。
それにしても老化とともに減っていくといわれているビフィズス菌、菌坊さんの歳であのフローラは脅威ですよ。
まとめ:本当の腸活のために高耐性乳酸菌発酵の豆乳ヨーグルトを仕込もう!
ここまでに私は約8年かかりました。
最初に取り入れた乳酸菌によって長女のアトピーが見事に改善した、という確固たる実績がその後の発酵の学びを遠ざけていたのかもしれませんね。
高耐性ではなかったかもしれないけど、今まで摂ってきた菌ちゃんたちもきっと何かしらいい仕事をしてくれていたと思います。
死菌は善玉菌の餌になるとも言われていますし、発酵することで何かしらの副産物を生み出しているとは思います。
酸っぱい乳酸菌であればある程度は胃酸でも耐えるのではないかと、それもやはり捨てがたい持論ではあります。
しかし、豆乳ヨーグルトに関しては少し苦手意識も手伝ってしっかり確認をしていなかったところですね。
ここからはまた納豆水や高耐性乳酸菌液を仕込んでいく日々の始まりです。
もしよければ皆さんも一緒にここからステップアップした腸活に挑んでいきませんか?
詳しい作り方は菌坊さんのブログ内に記されています。
また機会があれば備忘録として私のブログでもまとめたいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。