ー本記事は2021年4月4日に公開済みですー
野草、今ちょっとブームになっているし今後もっとブームが広がっていきそうな予感がしているのは私だけでしょうか?
というのも、あの大物美形演歌歌手が、河原で野草摘んで美味しい料理にしちゃってるのがテレビで放映されたみたいだから・・・スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
一昔前の岡本信人氏の野草グルメでは火がつかなかったけど、コロナ禍の今、氷川きよし氏がおしゃれに野草食べてたら、それはちょっとしたブームにもなりそうですよね。
一部Twitterなどでは
「氷川きよしの野草推しは、はたらく細胞とユーグレナのコラボ、無印のコオロギセンベイ、パスコのコオロギパンなどと同じ匂いがする・・・」
「一般人は虫や野草でも食ってろって上級国民に押し付けられてるような・・・」
ともささやかれていますけどね。
そんなこととは露知らず、この春近所の河原や公園でスギナやつくしを採っては食べ採っては食べしている我が家の女衆なのです。
だって楽しいから〜♪
きっかけはきよし様でももちろん信人様でもなく、1冊の魅力いっぱいの本でした。
スギナは食べられる雑草だけど注意も必要
きよし様はスギナなどは食されているのでしょうか?
そこまでは調べていませんが、きっと召し上がっていると思います。
公開されるかどうかは別として。
雑草扱いされた歴史が長すぎてあまり食べようと思う人はいないかもしれませんが、現代人に不足している大事なケイ素が豊富なんですよね。
しかも苦なく採れるほど至る所に生えてますよね。
注意点をしっかり頭に入れて、ぜひ一度スギナクッキングに挑戦してみてください!
身近な食べられる雑草【スギナ】の注意点とは
スギナにはケイ素が豊富に含まれています。
野菜やその他の食材などから摂ろうと思うと、現代の乏しい栄養状態のものからでは難しいのが微量ミネラルですね。
ケイ素も、そんな人体にとって必要なミネラル成分なのです。
これがまあ効能がすごいのです!
→【『スギナの秘めすぎた効能』雑草という仮面の下はこんなにすごかった!】
しかも体内で生成することができません。
ならば、身近なスギナちゃんを自採りして活用してみましょう。
と言いたいところなんですが、もう言っちゃってますが…、自採りスギナには知っておくべき注意点があるのです。
それは・・・毒になる特性も併せ持つ、ということです。
植物アルカロイド・・・植物が外敵から身を守るために持っている武器みたいなものですかね。天然の有機化合物であり、その生理作用は多彩で人類はこの生理作用を薬として利用してきた歴史もあります。ただし、粘膜への刺激が強い物質やそれに含まれる成分に対して過敏症を発する場合もあるので、要注意です。
ニコチン・・・植物アルカロイドの一種で、スギナのアルカロイドにも含まれています。大量に摂取しない限り害はないですがニコチン過敏症の方は禁忌ですね。小さい子どもや妊婦さんも要注意ではないでしょうか。
チアミナーゼ・・・チアミン(ビタミンB1)分解酵素であるチアミナーゼの働きでチアミン欠乏症を起こす可能性も。神経系や脳に症状が出る場合もあるので要注意です。
オキシトシン・・・スギナに含まれているオキシトシンが早産を起こす可能性があるという見解もあります。少量のオキシトシンはお産のスピードを早めたり陣痛を軽くするのに使われていますが、自己判断が難しいのでこちらも要注意ですね。
ざっと調べてみるとこれらの毒性がありました。
ただ、中国の最も有名な薬草辞典『本草綱目』によると、
味苦し、平にして毒なし。主効は結気、瘤痛、上気、気急
とありますので、昔からその効能の方が主に重用されていたのは伺えますね。
何事も過ぎたるは・・・なので、食卓に添えるグリーンとして少量ずついただくといいのではないでしょうか。
スギナを食べるなら広がっていない若芽を
スギナが生えているのを注意深くみていると、シュッとスマートに穂先を上に向けているものとビローンと穂先が横に伸びてしまっているものがあります。
だいたい春先に出てきたスギナは前者で、夏に近づくにつれ後者が多くなっていきますね。
要は伸びる過程で穂先がどんどん横に広がっていくということです。
私がお茶にしていたスギナはこのグングンと伸びてきたものでした。
今回「食べる」用に採取するときには、全体に細長くまだ穂先が上を向いてシュッとしているものを選びました。
もちろんその方が柔らかく食べやすいからです。
みなさんも食べる用には新芽や若芽のみずみずしいものを選んでくださいね。
口当たりが全然違いますから。
乾燥させたらお茶にして新鮮なものは調理する
採ってきたスギナはできるだけすぐに調理しましょう。
少しでも放置してしまうとあっという間に乾燥してしまいます。
すぐ使わない場合は冷蔵庫に入れるか、湯通しだけでもして冷蔵庫に保存しましょう。
逆にお茶にする場合は、天日に丸1日干しているだけでカラッカラに乾いてくれるのですぐに飲めますね。
我が家の雑草バイブル『おいしい雑草料理』からおすすめをご紹介
私がなぜこんなにもスギナやよもぎを食卓に取り入れようと思ったのか、それは1冊の本との出会いがあったからです。
図書館で借りてきたその本を開いてみたら・・・、
そこにはなんとも優しい気持ちになる草料理がたくさん載っていたのです。
え!?あの草やこの草がこんなに素敵な一品になるの!?
と、今まで見てきた野草料理とはどこか違う印象があったのです。
それを表現する言葉は“優しさ”しか見当たりません。
私が雑草を食べたいと思った小崎順子さんの言葉とは
この本の著者は小崎順子さんという方で、今から約40年前に雑草料理を始められたというのです。
小崎さんがなぜ雑草料理を作るようになったか、そのきっかけのお話が本をめくった一番最初に書かれているのですが、ここを読んですぐに虜になりました。
「えー!?雑草料理デビューのきっかけがそれ!?」
という衝撃が心地よく、これなら私たちも今から実践できるのではと思わされたのです。
すぐにこの本を購入し、冬のうちから毎日のように娘たちと読んでいます。
少し抜粋させていただきますね。
長年会わなかった懐かしい友人が、ひょっこり訪ねてきました。あいにく、もてなすものが何もありません。ー中略ー すっかり困り果てて、「どうしよう」と思案に暮れていたとき、ふと庭に目をやると、大事に育てている草花よりも勢いよく生えている雑草が目に飛び込んできました。(あれ、食べられるかな?子どもの頃飼っていたウサギが好んで食べていたから大丈夫じゃないかしら?)……。
『おいしい雑草料理』小崎順子著書
このひょっこり現れたお友達こそが、小崎さんと雑草たちのキューピッドであることは間違いないですね。
雑草食実践その1 スギナのフレンチトースト
春のグリーンたちが目に麗しくなる前、冬の間から読んでいたこの本の中でも、我が家の女子が全員一致で作りたいと言っていたレシピが
「スギナのフレンチトースト」
なんです。
あのスギナをこんなにハイカラにしてしまうなんて!
という組み合わせに心打たれました。
レシピ自体も簡単で、要は普通のフレンチトーストのレシピにスギナを加えるだけなんです。
このとき使用するスギナはもちろん若くて開いていないもの、それを塩茹でして水にさらし、しっかり絞って刻みます。
子どもたちが自分で採ってきたスギナを調理する体験ができるほど簡単なので嬉しいですね。
お味の方は?
スギナの癖もほとんどなく、とても美味しく栄養価の高いフレンチトーストってところですね!
雑草食実践その2 スギナのおにぎり
次にもうひとつぜひやりたいレシピがありました。
「スギナのおにぎり」
です。
シンプルすぎて思い付きもしなかったおにぎり!?という衝撃…。優しいのに衝撃だらけw
しかもこれまた子どもたちの大好きなもの!
やるしかないですね。
こちらも先程のようにスギナを下処理してから、塩で揉んでさらにアクを抜きます。
それを炊きたてのご飯に混ぜるだけなんですが、私はここでちょっとアレンジを加えました。
塩揉みして絞ったスギナを調味液に浸けて一晩おきました。適当に混ぜ合わせた、醤油・納豆水・ナンプラーに漬けておいたのです。
そうするとなんだか少し角が取れてマイルドになった気がします。
たくさん採ってきたスギナをこのように漬物のようにしておくと、他の料理にも利用してアレンジが楽しめそうですよね。
最近、おにぎりがうまく握れるように頑張っている次女さん8歳がかわいく握ってくれましたよ!
春の野草や山菜の苦味は、冬に溜め込んだ余計なものを解毒してくれる作用があるので、みなさんもまずは身近な草でチャレンジしてみてください♪
まとめ:食べすぎない程度に楽しむ雑草料理は体も心も喜ぶよ
身近すぎて、また作物に対しては敵にさえなってしまうという印象が強い地下茎植物のスギナ。
どんな環境でもしっかりと根を這わせ、土からの微量ミネラルを吸収する力が最強ともいわれています。
山に山菜採りに出かける余裕がない方も、その辺に生えているスギナを収穫する時間ぐらいなら確保できるのではないでしょうか。
きっと探すなんてことなく目に飛び込んでくるでしょう。
生えている場所によってはちょっと腰が引けることもありますが、少し足を伸ばして獣臭がしないところを見つけて調理してみて下さい♪
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。