ー本記事は2021年1月25日に公開済みですー
マグネシウムという主要ミネラルに、いまさらながらちゃんと向き合っている45歳。スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
マグネシウムは人体にとってベースとなる主要ミネラルである、これは確かだと思います。
だからこそ先人たちは、海に触れ海のものをいただき、土に触れ土のものをいただいて自然にマグネシウムを充足させていたのでしょう。
では現代に生きる私たち、それが自然にできているでしょうか?
生活の中に海や土が浸透しているでしょうか?
答えは明白ですね。
日常生活に海も土も出てこないのであれば、やはりそれは意識して補っていかないと人体必須のベースミネラルは枯渇してしまうのです。
食生活の改善でもそれはある程度叶うかもしれませんし、日常的に意識をするという面ではむしろとても有効です。
しかし、もう一つの習慣である入浴やスキンケアにマグネシウムを取り入れることができたら、ちょっと楽そうじゃないですか?
しかも「食べ物よりも皮膚からの方が吸収しやすいよ」なんて言われたら、やらない手はないですよね!
てことで、皮膚から摂るマグネシウムのお話をしていきましょう♪
マグネシウムの吸収率は経口よりも経皮の方が良い
マグネシウムは体にとってとても大事なミネラルです。何回でも言いますよ〜。
なぜなら体の機能全般にわたる酵素の働きに関わっているから。
体内で合成されない物質ですが、もちろんそれには理由もあって昔の人々は何を意識するでもなく十分な量を摂取できていたのです。
はい、海から、でしたね。
塩や水、土の栄養からの作物、それらには海の恩恵である自然なマグネシウムがちゃんと含有されていました。
現代はギンギンに意識しておかないと、ミネラル抜きのフニャフニャ人間が出来上がってしまいます。
昔ながらの粗食に使われる食材の、ほとんど全てに比較的豊富に含まれているマグネシウムですが、忙しい現代人のみんながみんなそれを実行できるわけではありません。
そこでサプリメントという便利なものもあります。
しかし、マグネシウムは口から摂取して腸管に届けるだけでなく、より直接的に効率よく摂取できることが証明されているのです。
それが経皮吸収ですね。
経口摂取と経皮摂取、効率の差はなんと5倍にも!?
忙しいみなさんに朗報です。
なんと、マグネシウムは経口摂取より5倍も効率よく経皮摂取できる、というのです。
正式な実験やその結果が出てきたのはつい最近のようですね。
この効率の差はなんなのでしょう?
ひとつは穴がたくさんある、ってことですかね。
口はひとつだけど、皮膚の穴は無数にあります。口腔内の粘膜からももちろん経皮吸収はしますけどね。
だけど、肌から水分が体の奥深くまで浸透していく、ということは基本的になかったですよね。
角質層という肌表皮の0.01~0.03ミリのところより深くに到達するには、分子量が極めて小さく脂溶性を持ち合わせているということが条件でした。
→【コラーゲンよりも効果あり!?『ゼラチン』で若返り老化をストップ!】
なので、たくさん摂取できるというのではなく、効率よく、というところがミソですね。
当ブログ内の記事でもご紹介させて頂いた皮膚科の先生のブログ記事にもありました。
マグネシウムを内服しても良くならなかったアトピー性皮膚炎患者の方がマグネシウム風呂の継続でみるみる改善した、と。
私はこれには塩分による浸透圧も関係していると思ったのです。
マグネシウムの浸透圧に関する実験をしたという論文もありました。
論文の内容を超簡単にまとめると、
濃度1%の硫酸マグネシウム風呂の入浴とパッチテストで肌からの吸収を実験した結果、血液中からと尿中からマグネシウムが検出されたので、マグネシウムイオンが皮膚バリアを通過して腎臓からも排泄されたことが示された。
ということです。
また別の論文では、豚の耳を使った実験でも同じような結果を導き出したとあります。
→【経皮マグネシウムとマッサージにより、局所的な細胞内マグネシウム値が増加することが判明】
こちらではさらにマッサージを伴うことでより高い浸透効果があるとわかりました。
ということで、本来水という分子が大きいものは角質層の奥まで浸透しないけど、マグネシウム溶液に関しては塩分による浸透圧と分子量の関係から肌からもきちんと吸収されるということですね。
それに加えて、経口によるマグネシウム摂取は口から入って腸に到達しても消化の際にほとんどが失われるともいわれているのです。
マグネシウムは消化の過程で失われる!?
偶然我が家の本棚にあったこちらの本↓↓↓に明確に書いてありました。
マグネシウムの大部分は、消化の過程で失われるという。だから、サプリで補おうとすれば、大量のサプリを飲むことになる。
『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著
これはどういうことか。
おそらく、マグネシウムを食べ物で摂った場合その消化吸収活動にマグネシウムが使われてしまう、ということではないでしょうか。
それはそうですよね、そのために食事中でしっかり摂るべきだと言っているのです。
逆に食事中のマグネシウム量が少なければ、常に血中マグネシウムを安定化しようとする体は骨や皮膚の細胞内マグネシウムをその補填に利用してしまうのです。
経口摂取より経皮摂取が効率がいい、とそれだけ聞いてしまえば「じゃサプリより食べ物より皮膚から入れたらいいじゃないか」という発想になりがちです。
そうではなく、毎日の摂取量が足りない場合は経皮から摂取して補うことも効果的だよ、というニュアンスで捉えておきましょう。
マグネシウムの経皮摂取によるセラミド生成効果でアトピーが改善
先ほどもご紹介しましたが、皮膚科の治療にも使用されているマグネシウム。
アトピー性皮膚炎などの症状で肌の表皮細胞が壊れてしまっている場合、特にマグネシウムの経皮摂取は有効でしょうね。
通常サランラップのような膜である角質で肌が覆われていると考えると、引っ掻き傷などでできたその隙間からはどんどんマグネシウムが入っていくのではないでしょうか。
おそらく、皮膚のどこかが炎症を起こしているということは、体内で血液中のマグネシウムを安定させるために皮膚細胞のマグネシウム量が枯渇していると考えられます。
なので、そこに直接補える経皮摂取は効果も早く改善の道が開ける大きな手段だといえそうです。
さらに、乾燥肌や敏感肌のような症状からアトピー性皮膚炎が悪化している場合、肌表面だけでなくそのすぐ下の角質層に存在する【セラミド】がかなり不足していると考えられます。
肌表皮が壊れ、さらに角質層まで崩れている状態、それは外部刺激が直接痒みとなって襲いかかるのもわかりますね。
この角質層の細胞の間を埋める「細胞間脂質」の50%を占めるのがセラミドです。
不足してしまったセラミドを補うにはセラミドを足せばいいのか?
それももちろん有効かと思いますが、そのセラミドを自家生成するシステムを強化した方がいいと思いませんか?
酵素活性を示すタンパク質である「スフィンゴミエリナーゼ」は、複合脂質の「スフィンゴミエリン」のリン酸エステル結合を加水分解して、生理活性を持つ脂質「脂質メディエータ」の「セラミド」と「フォスフォコリン」を産生します。また、アトピー性皮膚炎などに影響を与える皮膚のセラミドの含有を左右させる酵素としても知られています。
マグネシウムワールド「アトピー性皮膚炎とマグネシウムについて」
スフィンゴミエリナーゼが加水分解活性能力を発揮するためには、マグネシウムイオンの存在が必須です。
スフィンゴミエリンが多量に顆粒細胞から分泌されても、分解酵素であるスフィンゴミエリナーゼがマグネシウムイオンを保持しなければ、セラミドにならないわけです。
マグネシウムイオン量がセラミド産生量の大きなファクターになります。
ちょっと聞き慣れないワードの連発で尻込みしちゃう方もいらっしゃるかも…。
私もそうでした。
でもこれよく読んでいくと、セラミドを合成するためにはマグネシウムが欠かせないとなるわけです。
マグネシウム風呂がアトピーに効く、という根本がもしかしたらこのような小難しい名前の成分たちのおかげなのかもしれませんね。
我が家の長女のひどい肌荒れも最後はマグネシウム風呂の力によって改善していきました。
自宅で簡単!マグネシウム風呂とマグネシウムオイルで経皮摂取
マグネシウムが皮膚からも吸収され、さらに塩分の浸透圧効果やセラミド生成強化でお肌の状態がとても安定するということがわかりました。
ではどうやって皮膚に入れましょう?
一番自然なやり方は海水浴でしょうか。
しかしこれは、海の近くに住んでいないとなかなか日常の習慣にはなり得ません。
もっと身近でもっと簡単でもっと気楽なやり方を実践しましょう♪
マグネシウムフレークで作るマグネシウム風呂
まずはお風呂ですね。
先ほどご紹介した皮膚科の処置でもあったように、お風呂にマグネシウムを入れるだけです。
マグネシウムフレークというマグネシウムの結晶が売られていますので、そちらがおすすめです。
一般的な浴槽に1〜3カップほどのマグネシウムフレークを入るだけです。
海の濃度、とまではいかなくても全身をマグネシウム溶液に浸せるのでこれくらいでいいと思います。
またできるだけ毎日の習慣にしたいところなので、10kg、20kgといった大容量で購入しておくのがおすすめです。
マグネシウム含有量が高いお塩やにがりでも効果的だと思います。
マグネシウムフレークでマグネシウムオイルを作る
では、もう少し濃度を上げて局所的に効率よく摂取できる方法をご紹介します。
それにはマグネシウムを溶かした水を使います。
マグネシウムオイルといわれているやつです。
オイル、といわれているけど油分ではありません。水溶液です。
ただ、海に入ったら誰もが経験するように、この溶液を肌につけるとベタベタとオイルのような感触になるのでそう呼ばれているそうですね。
そしてこれは超簡単に自宅で誰でも手作りできるんです!
にがりがあればそれでもいいですが、にがりを精製したものが塩化マグネシウムフレークになるので液体のにがりは純度はやや低いです。
私がマグネシウムオイル作りに関して参考にしたのはユー子さん(@yuko_candida)のブログ記事です。
ぜひ一読されてみてください!
→【マグネシウム不足のカンジダ症への影響「マグネシウムの効果的な摂取方法は?」】
そして、マグネシウムには塩化マグネシウムと硫酸マグネシウム(エプソムソルト)があります。
硫酸の方は体質によっては避けた方がいいようですが、効果は大きいですね。
私は、最初の頃はお風呂には硫酸マグネシウム、スプレーには塩化マグネシウムと使い分けていました。
特に分けていた理由としては、塩化マグネシウムは追い焚きの際に風呂釜をサビさせてしまうと思っていたからです。
しかし海の塩分濃度ほどでもないし、塩水ともまた違うと思うので今ではコスパの良い塩化マグネシウム一択です。
1年間使用している風呂釜も今のところ問題ありません。
オイルスプレーはこれらのマグネシウムの結晶を溶かして作ります。
自家製マグネシウムオイルのレシピと手順
実はマグネシウムオイルは市販のものもあります。
しかし、材料さえ用意すればあっという間にできちゃいます。
そしてもちろんそちらの方がコスパはいいです!
主な材料は
- マグネシウムフレーク
- 蒸留水または精製水(余計な物質が入っていない水)
- スプレーボトル
我が家もユー子さんレシピでちゃちゃっと作れちゃいました。
→作っている動画あります♪
水とフレークを1:1の比率で一緒に鍋に入れて火にかけ、フレークが完全に溶けたら完成です。
ただ、私たち家族はこの比率だとヒリヒリが結構強く感じてしまい、途中からは2倍〜3倍に薄めて使用しています。
作るのが面倒な方はマグネシウムオイルをご購入ください。
マグネシウムの有効な使い方とは
マグネシウムオイルは一家にひとつあると本当に便利です。
体内へのマグネシウム補給はもちろんですが、消臭効果もあるため衣服や体臭の消臭剤としても使えます。
主な使い方を上げてみると
- 肌の保湿
- 抗炎症
- 虫刺されに
- 筋肉痛の緩和
- 制汗スプレー
- 消臭効果
- 鼻うがいに
- 喉うがいに
- 口内炎に
- こむら返りに
などなど。
特に夏の脇汗対策にはかなり効きます!
今のところ私の中では最強です。
あとは、スプレーした後マッサージをするように揉み込むと筋肉痛や肩こりなどが緩和します。
このとき、太白ごま油などの肌に優しく吸収の良いオイルと一緒に使用するととてもいい感じに馴染みます。
マグネシウム独特のベタベタ感もほとんどなくなりますよ。
私も、首筋から肩甲骨にかけては慢性的にこっているので、オイルスプレーをシュッシュして太白ごま油をぬりぬりしています。
顔には手に取ったマグネシウムオイルを優しく乗せて、そのあと手のひらで伸ばした少量の太白ごま油を肌に押さえつけるように乗せます。こすらないようにね。
髪の毛にシュッシュするとしっとりツヤツヤになりますよ。こちらはベタベタしない程度の薄めがいいかもです。
乳酸菌液を混ぜたお風呂にもマグネシウムを足したりしています。
より温まるし保湿効果がすごいです。
まとめ:マグネシウムオイルを自作して肌から効率よく吸収しよう!
マグネシウムの肌吸収の仕組みについてはちょっと脱出できそうにない沼もありましたが、いろんな方のいろんな情報を読んでいくと、やっぱり経皮摂取って効果があるなと納得できました。
食事での摂取でも十分とはいえない現代人にとって、皮膚からマグネシウムを効率よく摂取でき、しかも自作のマグネシウムオイルというコスパの良いものがあればずっと継続できますね。
普通に生活していてマグネシウムオイルに出会える、これはかなりラッキーではないでしょうか。
学校でももちろんテレビなどでもあまり教えてくれませんもんね。
気になった方はぜひ自家製マグネシウムオイルやマグネシウム風呂で、肌からミネラル補給をしてみてくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。