このブログをスタートしてもう何回目でしょうか、フライパン論争を書くのは・・・。
スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
最初に使ったとっても優秀な鉄製のフライパンを、自分の不注意でダメにしてしまってからは鉄のフライパンを使うことに抵抗がありました。
はい、テフロンの小さいフライパンにまで手が伸びてしまうほど、鉄のフライパンは難しいなぁ(ため息)と思っていたんです。
しかし、今回見つけた鉄製のフライパンが、今のところなんかいい感じです。まぁ毎回最初はそうなんです…。
見つけて勢いで買ったところもあったので、ちょっとブログ記事にまとめながらその鉄製フライパンのことやテフロンのことや他社製品についても、あれこれ深く掘っていこうという魂胆です。
藤田金属さんの鉄製フライパン、一体何がどういいのか?
すでに沼な香りがプンプンしていますが、なんとかスッキリとゴールしてみなさんに有益となる情報を提供できればと思います。
鉄フライパンとテフロンの違い
一般的には、テフロン加工のフライパンを使っている家庭が多いのではないでしょうか。
その理由としては、やはりなんと言っても「扱いやすい」ことがあげられます。
家庭でも職場でも、調理の際にできるだけ時短したいという人が多い昨今では、テフロンのようなサッと使えてサッと洗えるフライパンが重宝されるのは当然ですね。
しかし、そのテフロンにもデメリットはあります。
私なんかは、そのデメリットに目をつむることができなかったパターンですね。
では、まずは鉄製とテフロン加工のフライパンを比較してみましょう。
基本的な比較表
項目 | 鉄製フライパン | テフロンフライパン (フッ素樹脂加工) |
素材 | 鉄(高耐久・重い) | アルミ等の本体+フッ素樹脂コーティング |
耐久性 | 数十年使える 傷や高温に強い | 摩耗しやすく、表面が剥がれると買い替え |
焦げ付き | シーズニング・油ならし必須 | ほとんど焦げ付きなし 油を減らせる |
手入れ | 使うたび油ならし、 洗った後は乾燥 | 柔らかいスポンジでOK。手入れが簡単 |
重さ | やや重い | 軽量 |
味 | 熱伝導と蓄熱性で香ばしく仕上がる | 熱伝導性は鉄より劣る。素材の味はやや控えめ |
価格 | やや高め(長持ち) | 比較的安価(消耗品と割り切る) |
調理適正 | 強火OK 炒め物◎ ステーキ◎ | 卵・魚・ホットケーキなど繊細な料理に◎ |
健康面 | 鉄分摂取 コーティングなしで安心 | 表面加工劣化で有害物質発生(高温や傷注意) |
メンテナンス | サビ注意 焦げたら金属タワシOK | 空焚き禁止 傷や高温不可 |
鉄フライパンのメリット・デメリット
・メリット
私が鉄フライパンがいいなと思ったのは、やはり健康面での安心と美味しさの助長効果です。
鉄フライパンで油を十分行き渡らせて高温調理したり、蓄熱性を生かしてじっくり蒸し焼きにしたりと、そのたくましい性質だからこそより美味しくなるという効果は実感しています。
フライパン自体の価格は安くないものも多いですが、上手に使えば半永久的に保つという圧倒的なエコアイテムです。
・デメリット
テフロンしか使ったことがない方にとっては、シーズニング?それ何?となるかもしれませんが、鉄という素材そのままをフライパンにしているということは、やはりそれ相応の処置をしないと錆びたり焦げ付きやすくなったりするということですね。(シーズニングという油膜張りの作業が必要)
そしてそれが最大のデメリットかと。
また、鉄だけに、重い…。
細腕の主婦には毎回の調理と洗浄がストレスになるともいえます。
テフロンに比べたらややお高いというのも、人によってはマイナス面かもしれませんね。
テフロンフライパンのメリット・デメリット
・メリット
テフロンフライパンは本当に気軽に使えていいですよね。
使用前に油をなじませたりしなくても、ちょうどいい温度でいきなり素材を入れて調理できます。
コーティングのおかげでこびりついたり焦げたりもほぼありません。
また、オイルの量も少しで調理できるところは、カロリーを気にしている人にとっては朗報です。
・デメリット
逆に、テフロンの方はその名の通り表面にフッ素樹脂コーティングがしてあるので、それが剥がれた時に安心安全とは言えない調理になってしまいます。
フッ素樹脂の身体への影響というのは、厳密には環境や使い方によってまちまちだと思います。
しかし、メーカー各社が高温での調理を禁止している時点で、影響がなくはないということですよね。
コーティングが剥がれないために、高温での加熱や空焚きはもってのほか、タワシなどで細かい傷をつけるのも避けなければなりません。
価格はお手頃ですが、コーティングが剥がれたら買い替えなのでどちらがエコなのかは・・・。
大阪の町工場【藤田金属】とは?
両者のメリット・デメリットはよく分かりましたね。
では、もしこれらのメリットだけを集めた製品があったとしたら?
そりゃあ欲しくなりますよね。
私が「藤田金属」のフライパンを購入したのも、メリットしかない?かも?と思ったからです。
70年以上続くものづくりの歴史
【藤田金属】とは
藤田金属は、大阪府八尾市で70年以上続く家族経営の金属加工メーカーです。戦後から続く町工場で、昔ながらの手仕事と最新技術を組み合わせ、製造から販売までのすべての工程を一貫して行なっています。
鉄フライパンだけでなく、テーブルランプやプラントポットなども扱っています。
これまで世に送り出してきた調理器具も多種多様で、卵焼き専用のものやアウトドアに便利な取っ手が取り外せるもの、軽量タイプなど多岐にわたっています。
また、国内外デザインアワード受賞や、近畿大学コラボ商品など、開発力も注目されている面白いメーカーさんですね。

藤田金属の独自技術「くっつかない鉄製フライパン」
鉄フライパンの最大にして唯一とも言えるデメリットは何でしたっけ?
そう、ちゃんとシーズニングなどをして油膜を維持しておかないと、焦げ付いたり錆びたりすることでした。
では、藤田金属さんのフライパンはどうでしょう?
フライパンは空焼き・油ならし不要です。
工場にて、一つ一つ職人がハードテンパー加工しています。
ハードテンパー加工とは、本体が真っ赤になるぐらい焼き入れて本体に油をなじませています。
はじめのうちは、使用前に油返しをオススメします。
『ハードテンパー加工』をさらに詳しく解説をすると、700℃を超える熱で焼き入れた状態から油を十分に浸透させているので、出荷時点ですでにしっかりと油の皮膜ができている、という藤田金属さんが開発した独自の技法だそうです。
この加工により、鉄製なのに素材がくっつくことなくスルスル〜と、まるでテフロンかのように動いてくれるのです。まあ、ちょっと大げさかなとは思いますが…。
職人のこだわりが光るデザインと実用性
藤田金属のフライパンは、
- IH・ガス・ラジエント・ハロゲンなど様々な熱源に対応
- 持ち手まで一体型のシンプルデザイン
- ハンドルが着脱式
- 片手でも扱いやすい軽量設計
- 黒皮鉄板と無垢木材の融合
- カスタムオーダーシリーズ
- 子どもも扱いやすい小型サイズ
- パンをカリッと仕上げる専用パン
など、本当にいろんなタイプのものがあります。
選ぶ楽しさもあってギフトにするのもいいですね。
このように自由でおおらかな発想を形にできるのは、家族経営で全工程を自社で行なっている強みではないでしょうか。
自由でいて、調理に最適な厚みや角度を計算し尽くした設計であるため、そのファンは着実に増えていることでしょう。
藤田金属と他の鉄フライパンの比較
今回、鉄フライパンの購入にあたっては、私もいろんなメーカーについて調べてみました。
どれもいいなと思う面があり、正直最後の方はどれでもええなぁ…となっていました、が比較したからこそ決め手になる決定打があるというものです。
似た製品を売り出してるメーカーとの違いも見ておきましょう。
【山田工業所】の特徴と違い
アメリカの超有名メーカーであるビタクラフト社ともコラボしている【山田工業所】さん。
https://kama-asa.co.jp/blogs/kama-asa-journal/tsukuruhito-01
◆ 特徴:日本で唯一の打ち出し製法を用い、鉄板を何千回も叩いて強靭なフライパンを作っている。
◆ メリット:打ち出しによる微細な凹凸によって油馴染みが良く熱伝導率も高い。中華鍋はプロ御用達。
◆ デメリット:シーズニングは必須。職人技による少量生産・受注生産が主。重い。
◆ 藤田金属との違い:山田工業所の方がよりプロ仕様といえる。
それぞれ技術の活かし方がはっきりしていますね。
用途や好みで選ばれているのではないでしょうか。
【リバーライト極】との違い
出ました!【リバーライト極】!
私がかつて愛用していて残念な結末を迎えてしまった、超優秀フライパンです。
最初、藤田金属さんのと似ていると思ったのですが、やはり明確な違いがありました。
◆ 特徴:独自の窒化処理という熱処理により表面に酸化皮膜が形成されて非常に錆びにくい。
◆ メリット:半永久的に使用できると言われているほど、耐久性に優れている。
◆ デメリット:商品展開が限定的で比較的価格が高め。焦げ付きは多少ある。
◆ 藤田金属との違い:リバーライトの方がより高級志向な製品。
どちらも家庭で使いやすいように熱処理がされていて、それぞれにこだわった技術を貫いていますね。
どちらも使った私としても、甲乙つけ難い!と感じます。
藤田金属フライパンの強み
こだわりを持って製造し続けている優良企業との比較、比較することでよりそれぞれの個性が見えてきますね。
今回は藤田金属さんのフライパンを選ぶ、というテーマなので、その視点から見てみます。
- 購入後洗ってすぐに使える(シーズニング不要)
- ハードテンパー加工で焦げ付きにくい
- お手頃価格で買いやすい
- 軽量タイプもあり家庭で使いやすい
価格を気にせず鉄製のフライパンにチャレンジするには、とてもいい選択ではないかと思います。
しかも長い目で見ても使い込むほどに油がどんどん馴染んで、焦げつきやサビの心配がないのは嬉しいです。
実際に使ってみた「くっつかない体験」

シンプル鉄フライパンの大きいサイズ(26cm)を使うのは久しぶりでしたが、使ってみて一番に感じたのは、こびり付かない!という安心感です。
ハードテンパー加工というのはこういうことか!って感じですね。
表面にすでに油膜が張ってある状態なので、そこにさらに使うたび簡単な油返しをすれば、もう安心して炒飯が作れます。たぶん…私はまだやってないけど…それくらい安心感あります。
くっつきやすい卵料理もスルッと仕上がる

リバーライトやスキレット、ステンレスなどを使ってきた私ですが、シンプルな卵料理がシンプルにスルッと仕上がることこそ、フライパンに求めてしまいます。
使うたびに油をなじませていって、いい具合に油膜が張って安定してくるとそれも叶うのですが、自力でそこまで持っていくまでには失敗もしがちですよね。
藤田金属さんのフライパン、数回目で卵料理やってみましたよ。
目玉焼きもスクランブル系も、本当にスルッと仕上がります。
野菜炒めや肉料理は旨味が段違い
鉄の特性を活かした調理も、頼もしい仕上がりです。
高温になるまではテフロンよりも時間がかかりますが、一旦上がった熱が逃げにくいので、高温維持で野菜炒めがシャキッと仕上がります。
もちろん、お肉も外側にしっかり焼き目をつけながら、内側はふっくらジューシーです。
この高温調理はテフロンに出せない演出ですね。
お手入れは意外とシンプル
使いはじめも簡単でしたが、使い終わりもとても簡単です。
まず第一条件として、作ったものはすぐにフライパンから取り出すこと!
これを怠ったばっかりに、私は優秀な鉄フライパンのリバーライト様にサヨナラしたのでしたね…。
空になったフライパンの粗熱が取れたらお湯で流す→タワシでこすって汚れを取る→きれいになったら空焼きして乾燥


基本はこれでOKですが、そんなに頻繁に使わない場合は表面に油を塗っておくとよりサビ防止になります。
基本的には洗剤を使わない方がいいですが、匂いがきつい時やこびりついてしまった時などは洗剤で洗った方がいいです。
一応公式には洗剤使用を控えること、となっていますが、洗った後にしっかり油を塗って油膜を張ってあげれば大丈夫みたいですよ。
鉄フライパンは体にいい?健康効果もチェック
フッ素樹脂の体内への影響というのは、人それぞれ気にする気にしないあると思います。
メーカーが注意喚起している使い方をしなければ、それほどの害にはならないかもしれませんが、使う頻度や品質によっては健康被害になってしまう恐れもあると認識しておいた方がいいでしょう。
実際に、微量であっても発がん性物質が溶け出す条件というのが、調理中に起こり得るのがテフロン加工フライパンのちょっと怖いところですね。
それを避ける意味と、あとは鉄分を調理器具から摂取できるのでは!?という淡い期待、この2点から鉄製フライパンの方が健康的ではあるかもしれませんね。
まとめ:鉄フライパンは使い方を間違えなければ一生もの
藤田金属さんのフライパン、これは私がたまたま出会ったものでした。
誰かに勧められたとか、どこかでこのフライパンの良さを見知ったとか、そんなことではないのです。
なんなら、もうテフロンの小さいフライパンとコーティングが剥げているであろうグリーンパンと、長年愛用しているスキレット、それだけでもなんとか楽しく料理できてる、と思っていました。
「藤田金属のフライパン、26センチが2,000円??なになにそれ!」
ふと目にしたSNSでのフライパン情報。
何気なく調べてみたらなんとあのこじらせパンを作っているメーカーではないですか!?こじらせパンを買ってないのがバレたね…。
もしかしたら、徳井Videoのファンでなかったら、藤田金属製フライパンが我が家にやって来ることはなかったのかもしれません…。可能性としてってことね、スペックを調べれば自然に購入に至ることは保証します。
前回のリバーライトの二の舞にはならないように、作ったものは必ずすぐに別皿にあけることを約束します。自分と。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。