ー本記事は2018年8月8日に公開済みですー
キムチといえば韓国の皆さんが当たり前のように作って食べている、唐辛子で漬けた漬物ですね。
この唐辛子、歴史的には日本人が朝鮮半島に伝えたとされているんですよ。
唐辛子に関しては日本人の方が先輩なんですが、それをうまく利用して18世紀にはキムチを作り始めた韓国人。
日本人も韓国人も同じ発酵民族といえますね、スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
キムチは辛味と旨味と風味と酸味が絶妙で、辛い辛いと言いながらもつい食べ続けてしまいますよね。
塩辛や薬味の旨味と発酵の力でただの野菜が完全発酵食品に早変わり!
そんなキムチですが、白菜などを漬けようと思うと、
白菜を干して、
白菜を1回塩漬けにして、
ヤンニョンを作って、
白菜の葉1枚1枚にヤンニョンを塗って、
それから大きな樽で白菜を漬ける…。
大仕事ですね…。
しかも、こうして漬けた白菜のキムチ、出来上がったら食べてしまってジ・エンドですよね。
また次の年には新たに白菜を干して、塩漬けにして、ヤンニョンを作って…、の繰り返し。
日本のぬか漬けのように、何年も育てていき年中漬物を作れる「床」というものではありません。
そこで、キムチの美味しさや効能を年中堪能できる「床」を作ってみたんです。
しかも、今年ですでに6年経ちました!
定期的なメンテナンスは必要ですが、今だに発酵しまくって美味しいキムチを提供してくれています。
今回は、キムチの効能と合わせて、爆烈発酵キムチ床の作り方をまとめていきますね。
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唐辛子と乳酸菌で無敵の発酵床
真っ赤で鮮烈な色の唐辛子。
青唐辛子もありますが、キムチといえば赤い赤い唐辛子の色ですよね。
実は、もともとキムチというのは辛くなかったそうです。
ニンニクや塩で漬けていた野菜の保存食でした。
そこへ、日本人が持ち込んだ乾燥していて腐ることのなかった赤唐辛子に高い保存性があるとわかり、漬物や料理に使い始めたそうです。
韓国料理と唐辛子の関係は日本人が持ち込んだ唐辛子から始まったんですね。
- 唐辛子の保存力
- 乳酸菌の発酵力
- 塩辛やニンニクなどの薬味の旨味
それらがいいハーモニーになってキムチが作り出されます。
唐辛子の赤は太陽の恵みの赤
激辛だけどうまい!
そんな上質な唐辛子というのは、太陽の光がサンサンと照りつける南国でより育つといいます。
強烈な太陽光線の主力エネルギーは、実は放射線です。唐辛子の光合成細菌が、その放射線のエナジーを利用して、あの鮮血色の色素を作っています。
利用するというのは、放射線から身を守るためにカロチノイドという色素を作り出すことで、植物を放射線から守るサングラスのようなものを生み出してくれるのです。
その、放射能に強い光合成細菌が放射線を利用して作り出す強烈に赤い唐辛子、それを食べれば人間も放射能に強くなる!というわけです。
参考:飯山一郎氏ブログより
今はどうなのかな、放射能。
目に見えない放射能。
怖がっていても仕方がありません。
軽やかに強靭な体を作り上げるだけ。そっちにエネルギーを使いましょう。
強力な殺菌力で腐敗しらず
腸が喜ぶ食生活のキーワードのひとつはスバリ「発酵」です。
これは間違いありません。
そして、その発酵パワーを最大限に受け取るためには、余計な腐敗菌、悪玉菌をできるだけクリアにしておかなければなりません。
そこで、強力な殺菌力を持つ「真っ赤な唐辛子」が重要なんですね。
漬け床の雑菌はもちろん、腸内の腐敗菌までやっつけてくれる、まさに悪玉菌キラーなんです。
その唐辛子を惜しみなくたーっぷり使ったキムチ床、そりゃ何年も保ちますよね。
そこへ乳酸菌が加わって爆烈発酵!
善玉菌、マクロファージを増やす乳酸菌
この両者がドッキングすることでほっといても爆裂に発酵するんです。
腐敗を止めて発酵する!
発酵させては腐敗を止める!
この超プラスの連鎖が、なんでも発酵食品に変えてしまう万能爆裂発酵キムチ床なんです。
食べ物が腐りやすい時期、発酵が程よく促される時期、そう、まさに今なんです!
夏前くらいがベストですが、この発酵床を仕込んでおけばあらゆる食材を腸内環境を整える「乳酸発酵食品」にグレードアップさせてくれます。
では、その作り方を簡単に説明しますね。
簡単な爆裂発酵キムチ床の作り方
キムチは美味しいですが、残念ながら市販のキムチは発酵食品ということで、薬による「殺菌」を義務付けられています。
乳酸菌が生き生きしているとパッケージが膨れてしまい、ひどいときは破裂するなんてこともあり得ます。
パンパンに膨らんだ商品、いくら発酵している証拠だとしても買う気にはなりませんよね。
そんな、消費者がちょっと敬遠してしまうような商品は売れ残り、返品の山です。
そこで、ありとあらゆる添加物をぶち込んで強力殺菌ですよ。
やはり乳酸菌が活発に発酵してこそのキムチです。
自分の目でブクブク発酵しているのを確かめてみませんか?
そして、1回作ったらいつでも何年でも白菜だけにとどまらない様々な食材を、美味しいキムチとして食べられるのです。
「育つキムチ」
ぜひ、レッツトライ!
⒈ 唐辛子粉と玄米の乳酸菌で完全発酵
まずは元種作り。
これから何年も育てていくものなので、冷蔵庫にうまく収まるサイズの保存容器を用意してください。
そこに、
★できれば韓国産の目の細かい唐辛子粉:90%
★できれば無農薬で乳酸菌ギトギトの玄米粉:10%
これをよく混ぜて、さらにこの粉類がいい具合のペースト状になるくらいの「だし汁」を加えます。
だいたいでいいです。ボタっとしてる感じ。なるべく水分は少ない方がいいです。
玄米粉が手に入りにくい場合は、米粉や餅粉に自家製乳酸菌液や豆乳ヨーグルトを混ぜたものでもいいです。
よーく混ぜて常温で半日から1日置きます。
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⒉ 旨味をあれこれ投入
⒈ に、翌日以下のものを加えていきます。
魚介
- イカの塩辛とアミの塩辛合わせて・・・1カップほど
- 塩麹(粗塩でも可)・・・大さじ2
- 甘酒(砂糖でも可)・・・大さじ2
- ナンプラー・・・大さじ2
だし
- 昆布・・・10センチ角を細切りにする
- 煮干し粉・・・大さじ2
薬味
- にんにくすりおろし・・5〜6かけ
- 生姜すりおろし・・・1かけ
- 玉ねぎすりおろし・・・小1個
- 梨・りんご・柿などの季節の甘い果物・・・半個分くらい
- 黒糖・・・大さじ1
- 松の実(あれば)・・・大さじ1
これらをよーーーーく混ぜ込みます。
⒊ 野菜を刻んで投入
⒉ がよく混ざったら、次に野菜を刻んで加えていきます。
- 大根千切り・・・500g
- 人参千切り・・・350g
- 長ネギザク切り・・・2本
- ニラザク切り・・・1束
- せりザク切り・・・1束
野菜を潰さないように優しく混ぜこみます。
だいぶいい感じになってきましたね。
⒋ 最後に塩で味を決める
最後の仕上げは塩です。
塩麹や塩辛で、ある程度の塩味はついています。
あとは小さじ2くらいから入れていき、味見をしながらいい具合に仕上げます。
これをさらに半日から1日常温で発酵させます。
とにかくよく発酵させて、完全発酵に持っていくことが大切です。
ようやく漬け込み可能になり冷蔵庫で保管していきます。
ただし、ここからさらに1週間ほど冷蔵庫で寝かせて低温発酵させると、より味が落ち着いて美味しくなります。
もちろんそのままいただいても乳酸菌ギトギトで体には嬉しいです。
その場合は、唐辛子粉や玄米粉、塩、甘酒、刻んだ野菜などでリフレッシュさせてもう一度常温発酵させます。
まとめ:キムチは冬の食べきり漬物じゃもったいない!キムチ床で年中キムチ生活を
”爆裂”とは名ばかりではなく、本当にブクブクに発酵するので乳酸菌が生きているのを一番実感できる発酵食品です。
暑さで食欲がないときでも、旨味たっぷりの辛いキムチなら結構食べられたりするんですよね。
にんにくパワーで夏バテも吹っ飛んでみるみる元気になると思います。
唐辛子の自然な力で今年の夏も乗り切っていきましょう!
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。